【初心者必見】揃えておきたいキャンプ用品一覧と選び方まで完全解説

【初心者必見】揃えておきたいキャンプ用品一覧と選び方まで完全解説

キャンプを楽しみたいと思っていても、キャンプ用品があまりにも豊富なため、どれが必要で何を選ぶべきかお悩みの方もいることでしょう。この記事ではテント泊をする際に必要なキャンプ用品とその選び方をご紹介しています。これからキャンプに出かけたいとお考えの方や、キャンプでもっと充実した時間を過ごしたい方はぜひ最後までご覧ください。

目次

キャンプの魅力は何といっても都会の喧噪から離れ、自然を満喫できるところです。
便利なキャンプ用品があればさらに充実した時間を過ごし、キャンプを楽しめるでしょう。

この記事では、テント泊のキャンプに必要なキャンプ用品の一覧とそれぞれの選び方をご紹介しています。

「キャンプ用品を見てもあまりピンとこない」
「キャンプに興味はあるけど、どうしたらよいかわからない」
「ほしいキャンプ用品があるので選び方を教えてほしい」

など、お悩みの方にお役に立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

1. テント泊で必要なキャンプ用品一覧

では、さっそくテント泊で必要なキャンプ用品の一覧をご覧ください。

必要性

キャンプ用品

用途

必須

テントタープ

テント:寝室

タープ:リビング

ペグ・ペグハンマー

ペグ:テントやタープを張る際にロープを固定するための杭

グランドシート

テントの下に敷く保護シート

寝袋マット

寝袋:寝具

マット:寝袋の下に敷き方さや冷たさを遮る

テーブル・チェア

食事以外にも作業台として使える

⑥バーベキューコンロ・焚き火台

調理や暖をとる(直火での焚き火禁止のキャンプ場が多い)

⑦焼き網・鉄板

調理のため

⑧炭・着火剤・ライター

薪や炭に火をつけるため

⑨火ばさみ・トング

火力調整などのため熱い炭や薪を移動させる/ゴミ拾い

⑩軍手・耐熱グローブ

ケガ・やけど防止

調理器具

調理のため

⑫食材・飲料・調味料

食事のため

食器・カトラリー

食事のため

⑭食品用ラップ・アルミホイル・キッチンペーパー

食品用ラップ:食器の汚れ防止/余った野菜を包む

アルミホイル:鍋・鍋蓋やタワシの代替/ホイル焼き料理

キッチンペーパー:油のふき取り/ふきんの代替

⑮洗剤・スポンジ

食器や調理器具の汚れ落とし

⑯ごみ袋

ごみ入れ/濡れたものの持ち帰り/荷物が濡れるのを防ぐ

⑰ランタン・ランタンスタンド・懐中電灯

灯り

⑱着替え・タオル・宿泊セット

気温の変化に対応しやすい衣類を用意

あると便利

⑲ポータブル電源

モバイルバッテリーで対応できないものに

⑳ウォータージャグ

炊事場が遠いときに

㉑ウェットティッシュ

おしぼり・テーブルふきん・雑巾の代替

㉒ガスバーナー

使い慣れたガスの火で調理したいときに

㉓火消し壺

まだ熱い炭などを安全に、時間をかけずに鎮火できる

㉔トライポッド

焚き火にかける鍋やケトルのスタンド

㉕クーラーボックス

食材の保存や飲み物を冷やしたいときに

季節品

㉖使い捨てカイロ・ストーブ

使い捨てカイロは低温やけどに注意

㉗扇風機・虫よけ・日焼け止め

熱中症や蚊・蜂・アブなどの対策に

出かけた先で困らないよう、慎重にチェックしましょう。

2. キャンプ用品の選び方

次にキャンプ用品の選び方です。
自分のキャンプスタイルに合ったもの、自分にとって使いやすいものかなどを、十分に吟味したうえで選びましょう。

2-1. テント

tento

テントは、キャンプでは主に寝室となります。
翌日に備えるためにも、しっかり眠れて体を休めることができるものを選びましょう。

ここではテントの選び方を以下のポイントを踏まえてご紹介します。

  • 設営・撤収のしやすさ
  • 大きさ
  • 耐水圧
  • 構造
  • 価格
  • 素材

ファミリー向けのテントに関しては以下の記事もご覧ください。

ファミリー向けおすすめテント7選!選び方&おすすめブランドを紹介

2-1-1. 設営・撤収のしやすさ

楽しいキャンプでも、いつもと違う環境で過ごすだけで思いの外疲れてしまうもの。キャンプに慣れるまでは設営・撤収の簡単なタイプを選ぶのがおすすめです。

テントのタイプは7つあります。

  • ドームテント:前室がなくタープが必要となる場合もあるが、設営・撤収設営ともに簡単
  • ツールームテント:重く大きいためキャプサイトに収まるか確認は必要だが、2部屋に分かれておりタープを用意しなくてよい
  • ワンポールテント(ティピ):前室がなくレイアウトの自由度も低いが、設営が簡単
  • シェルターテント:テントとタープの間くらいの構造で床がなく、雨には注意が必要だが、中にポップアップテントを設置できるなど自由度が高い
  • トンネルテント:重く大きいため(キャンプサイトの広さを事前に確認)携帯はしにくいが、前室が広く居住性が高いうえ設営も比較的簡単
  • ロッジ型テント:たたんでも大きく重いが、広さのあるハウス型で居住性が高く開放感もある
  • ワンタッチテント:品物によっては結露しやすく壊れやすいものあるが、設営・撤収がワンタッチで簡単

ご覧の通り、どのタイプも一長一短があります。設営・撤収のしやすさに重点を置くなら、ドームテント・ワンポールテント・ワンタッチテントがおすすめです。
また、使用する季節や天候なども加味して選びましょう。

QUECHUA(ケシュア)シリーズではハンドポンプで空気を注入するだけで、設営・撤収が簡単なテントなど各種とりそろえております。
エアーテントはこちらです。
ワンタッチテントはこちらです。

2-1-2. 大きさ

テントの大きさは何人で使用(宿泊)するかで決まります。

テント購入時に目安となる「〇人用」の表示は、その多くが最大収容可能人数です。
快適性を考えるなら「使用人数+1~2人」が良いでしょう。例えば4人で快適に使いたいなら、6人用がおすすめです。

ほかにも、荷物が多いとその分テント内のスペースを圧迫してしまうため、荷物の量も考慮してテントのサイズを選ぶことをおすすめします。

ファミリー向けのテントはこちらをご覧ください。

2-1-3. 耐水圧

耐水圧もテントを選ぶ際の重要な条件です。

多くのキャンプ場は山のふもとなど、突然天気が変わる場所にあることが多いです。
そのため「1㎠上に何mmまで水を積み上げても浸透しないか」を表す耐水圧は必ずチェックしましょう。

耐水圧の目安は次のようになります。

  • 500mm:小雨
  • 1,000mm:普通の雨
  • 1,500mm:強い雨

キャンプで使用するなら、1,500~2,000mmがおすすめです。
耐水圧が高すぎるとその分通気性が悪くなり、結露や蒸し暑さにつながるため適度な耐水圧を選ぶ方がよいでしょう。

2-1-4. 構造

「テントの構造」とは「シングルウォールテント」か「ダブルウォールテント」かです。

シングルウォールテントは、生地が1枚構造で結露しやすいものの、設営が簡単です。
通常、透湿防水機能のある生地でできています。

ダブルウォールテントは、生地が2枚構造で重く設営しづらい反面、結露しにくく快適です。
「インナーテント」に「フライシート」という防水性の高い生地のテントを重ねて設営します。

雨に備えるなら、結露しにくいダブルウォールテントがおすすめです。

ケシュアとフォルクラのテントは、インナーテントとフライシートが一体型になったテントが多いです。雨でも快適なダブルウォールテントはこちらです。

2-1-5. 価格

価格もテントを選ぶうえで重要な要素です。

テントの価格は大きさや構造、生地のスペックやフレームの素材なども関係します。
厳しい条件下での使用なら、耐久性・耐熱性・耐水性などに妥協は禁物です。
どのような場所でテントを張るのか、キャンプをする季節はいつかなど、自分のキャンプスタイルに合ったスペックのものを選びましょう。

初めてのキャンプにもおすすめの、お求めやすく設営もしやすいテントはこちらです。

2-1-6. 素材

テントを選ぶ際は、素材にも注目しましょう。
ここでは生地の素材ごとの特徴や糸の太さ、糸の織り方をご紹介します。

テント生地の素材は主に4種類あります。

・ポリエステル
      軽量で紫外線耐性が高く吸水性は低い 
      カビは発生しにくいが火には弱く、火の粉が飛ぶと穴が開きやすい
・ナイロン
      高価で軽量、柔軟性・強度・耐久性が高い
      紫外線に弱いため加工が必要
・コットン
      吸湿性・通気性が高く難燃性
      濡れると重くなりカビが発生しやすい
・ポリコットン
      ポリエステルとコットンの利点を備えた素材
      コットンより軽量で、火に強く結露しにくい

テント生地の厚さは糸の太さと比例しており、単位は「デニール(D)」です。
デニールの数字が大きいほど糸が太いことを表しています。

また、糸の織り方は生地の密度や表情に関与します。

  • タフタ(平織り):縦糸と横糸を交互に織ったもので軽くて丈夫
  • オックスフォード(斜子織り):縦糸と横糸を2本ずつ交互に織ったもので、丈夫で破れにくく強度が高い
  • ツイル(綾織り):縦糸が横糸の2本上・1本下・2本上・1本下を通す織り方で、強度はやや低いものの伸縮性がありシワになりにくい

ポリエステルとコットンの利点を備えたポリコットン製のファミリーテントはこちらです。

2-2. タープ

tarp

家にたとえるとリビングにあたるタープは、以下のポイントを押さえて選びましょう。

  • 種類
  • 大きさ
  • 目的
  • 耐水性・遮光性

なお、前室つきのテントがあればタープは必要ないこともあります。
キャンプサイトではどのような過ごし方をするかも考えてお選びください。

設営・撤収が簡単なタイプやUVカット機能がついているなど、初めてでも使いやすく機能的なタープはこちらです。

2-2-1. 種類

タープは形状により主に7種類あります。

・ヘキサタープ
        6角形の布と2本のポールで立てる
       アレンジしやすくひとりでも設営可能
       空間はやや狭い
・レクタタープ
       長方形(正方形はスクエアタープ)の布と6本のポールで立てる
       重くかさばる
       ひとりでの設営はやや難易度が高いが空間は広い
・ウイングタープ
       ひし形の布と2本のポールで立てる
       アレンジしやすく軽量
       空間は狭くソロキャンプ向き
・変則タイプ
       庇(ひさし)がついているものやハンモックと一体化しているものな  ど、機能性を重視したものが多い
・スクリーンタープ
      テントのように壁がある
      防虫効果があり居住性も高い
      ほかのタイプに比べ開放感が少ない
・ワンタッチタープ
       折りたたみ式で設営が簡単
       強度はやや低い
・カーサイドタープ
       車のサイドやバックに連結できる
       車での宿泊に便利

タープも慣れるまでは比較的簡単に設営できるヘキサタープやウイングタープ、ワンタッチタープなどがよいでしょう。

2-2-2. 大きさ

タープの大きさは使用する人数を目安にします。

人数による大きさの目安は下記の通りです。

  • 1~2人:300×300cm程度
  • 3~4人:400×400cm程度
  • 5人~:500×500cm程度~

サイズが大きいほど空間は広くなり人数が増えても使えますが、キャンプサイトの広さや設営・撤収の手間、携帯しやすいかなども考慮する必要があります。
キャンプサイトの広さを確認したうえで、人数に合ったサイズを選びましょう。

2-2-3. 目的

タープを使用する目的も考えましょう。

くつろぎながらお茶を飲むのか、料理を作りみんなで食事をするのかなど、目的により必要なサイズやタイプは違います。
たとえば、焚火をして料理を作るのであれば壁のあるスクリーンタープより、オープンタイプがおすすめです。

2-2-4. 素材

タープの素材にも目を向けてみましょう。
タープの素材はテントと同様、主に4種類あります。

・ポリエステル
       軽量で紫外線耐性が高く吸水性は低い
     カビは発生しにくいものの火には弱く、火の粉がつくと穴が開きやすい
・ナイロン
       高価で軽量、柔軟性・強度・耐久性が高い
       紫外線に弱いため加工が必要
・コットン
       吸湿性・通気性が高く難燃性
       濡れると重くなりカビが発生しやすい
・ポリコットン
       ポリエステルとコットンの利点を備えている
       軽量で火に強く結露しにくい

 

コストや扱いやすさを考えると、ポリエステルがよいでしょう。
もともと軽量で雨に濡れても重さがあまり変わらないうえ、カビも発生しにくく手入れが簡単です。

しかし焚き火を楽しむなら火に強い素材がおすすめです。
たとえば「コットン」や「ポリコットン」などの難燃性の素材です。

ポリエステルよりは重いものの、結露しにくく万が一火の粉が飛んでも穴が開きにくいためです。
コットンはナチュラルな風合いと火にも強いことが魅力ですが、素材そのものが重く、濡れるとカビが発生しやすいため取り扱いには注意しましょう。

2-2-5. 耐水性・遮光性

キャンプサイトでは日中、タープの中で過ごすことが多いため「耐水性」「遮光性」も考えておく必要があります。

耐水性はテントと同じく1,500~2,000mmが目安です。
壁のあるスクリーンタープでは耐水性が高すぎても通気性の悪さにつながりかねないため、適切な耐水性を選びましょう。

遮光性は生地の厚さや加工などにより異なります。
特に夏は熱中症予防のため遮光性が高い、またはシールド加工など日差しを遮る加工がされているものがおすすめです。

2-3. ペグ・ペグハンマー

peg

ペグとはテントやタープを設営する際、地面に固定するための杭です。
テントなどを購入すると付属品としてついてくることもありますが、キャンプサイトの環境によっては違う素材や形状のペグが適している場合もあります。

ペグハンマーはペグを打ち込むためのハンマーです。
ペグを抜く際にも活躍してくれます。

ペグやペグハンマーはこちらで取り扱っております。

2-3-1. ペグ

まずはペグの材質から見てみましょう。

重さ

素材

特徴

軽い






重い

プラスティック

やわらかい地面に

アルミニウム

普通~やや硬めの地面に

ジュラルミン

硬い地面に

耐食性が高く強度に差がある

チタン

硬い地面に

耐食性・強度が高くコスパがよい

ステンレス

硬い地面に

耐食性・耐久性が高い

スチール

硬い地面に

強度が高い

鍛造

硬い地面に

高価

※同じ素材であっても加工方法や合金の種類によって違いがあるため、購入の前に確認しましょう。 

ペグは長さや形状によっても違いがあります。 

長さによる特徴や使用の目安は次のようになります。

~20cm
     風の影響を受けやすいタープには不向き
     軽量で携帯しやすい
20~30cm
     携帯性やコストなどのバランスがよい
     大型のテントやタープにはやや不安
30~40cm
     しっかり刺さるので大型のテントやタープにも
     重いため本数が多いと持ち運びが大変
50cm~
     少々の風ではビクともしない
     重く携帯しにくい

ペグの形状とその特徴をご紹介します。

・ピンペグ
           断面が丸くヘッドがフック状
           テントなどの付属品に多い
           軽い素材では先が変形しやすいため硬い地面には不向き
・V字・Y字ペグ
           断面がV型やY型
           V字は重ねるとコンパクトになり持ち運びしやすい
          表面積が大きいため抜けにくい
・ネイルペグ
         釘のような形状
         ヘッドが平らで打ち込みやすい

2-3-2. ペグハンマー

ペグハンマーはペグを打ち込むためのハンマーです。
ほかのハンマーでも代用できますが、打撃面が広くペグを効率的に打ち込めることや、ペグを抜きやすい形状になっていることからおすすめします。

ペグハンマーを選ぶポイントは以下の通りです。

・重さ:一般的に500g前後が使いやすい
・ペグ抜きの形状:手持ちのペグに対応しているか
・打撃面の素材
        真鍮(しんちゅう)・銅:打撃により変形しやすい反面、手に伝わる衝    撃が小さい
        ステンレス・鉄:手に伝わる衝撃は大きい反面、変形しにくい
        プラスティック・ゴム:耐久性に欠ける反面、ペグが傷つきにくい
・ハンドルの素材
        木・ゴム製:耐久性には欠ける反面、衝撃が小さい
        金属製:衝撃は大きい反面、耐久性が高い
・ハンドルの形状:ストレートまたはカーブ(好みにより使いやすいものを)

 

ペグハンマーは、可能であれば店頭でハンドルを握ってみると選びやすいでしょう。

2-4. グランドシート

groundsheet

グランドシートはテントの下に敷き、テントを汚れや摩擦から守ったり浸水を防いだりする役割があります。

グランドシートの選び方のポイントは下記の通りです。

・大きさ:テントの底面よりも少し(10cm程度)小さいもの
・素材
          化学繊維(ポリエステル・ナイロンなど):防水加工がはがれると浸水のリスクがある反面、コンパクトで種類も豊富
          合成樹脂(PVC・PEなど):ブルーシートのような手触りが気になる場合もある反面、安価で浸水のリスクが低い
・繊維の太さ:「数字+D(デニール)」で表され、数字が大きいほど丈夫で重量が増す
・耐水圧:1,500mm以上が望ましい
・厚さ:厚いほど防寒性は高まるが、かさばるためバランスが大切

 

テントの底面と同じ形でサイズも合わせるなら、テントと同じメーカーのものを選びましょう。
また、角にハトメがついているものは設営時にもずれにくく強風でも安心です。

地面からの湿気を遮断してテントの底を保護してくれるグランドシートは下記のサイズがあります。

120×210cm(240g)はこちらです。
200×250cm(650g)はこちらです。
300×400cm(1,500g)はこちらです。

2-5. 寝袋

寝袋は「シュラフ」とも呼ばれ、形状や内容物などに違いがあります。

寝袋を選ぶ際のポイントは以下の通りです。

・形状
        マミー型:温度調整しにくい反面、体に沿った形状で温かい
        封筒型:かさばる反面、ファスナーつきで用途が広い
・内容物
       ダウン:コストがかかる反面、軽く温かい
       化繊:重く保温性にはやや欠ける反面、リーズナブルでメンテナンスが簡単
・対応シーズン
       夏用
       冬用
  3シーズン
・快適使用温度目安:表示されている「快適使用温度」より目安として5℃高い環境での使用が適している(表示が10℃なら15℃の環境)
・生地の素材:体に直接触れる内側に使用する生地(肌ざわりが気になる場合はインナーシュラフもおすすめ)
・サイズ:大きすぎるとコンパクトに持ち運べず、小さすぎると眠りに影響する可能性

封筒型はファスナーを開けると2つ以上で連結できるものもあり、特にファミリーにおすすめです。
マミー型は体にフィットするので、寒い時期には重宝するでしょう。

コンパクト・軽量・連結OKなど、機能性に富んだ寝袋はこちらをご覧ください。

2-6. マット

マットレス

マットは寝袋の下に敷いて、地面のゴツゴツや冷たさを和らげるためのものです。

マットを選ぶポイントは3つあります。

  • 種類
  • R値
  • 携行性

それぞれご紹介します。

2-6-1. 種類

マットの種類は主に3つあります。

  • クローズドセルマット:ウレタンマットや銀マット
  • エアマット:エアを注入するマット
  • インフレーター(インフレータブル)マット:ウレタンが入っていてバルブを開け空気を注入するマット

クローズドセルマットは3つの種類の中でもっともリーズナブルで、専門店以外でも取り扱いがあるため入手しやすいマットです。
耐久性や快適性には欠けますが、軽量で薄く持ち運びしやすいのが特徴です。

エアマットは3つの種類の中でもっとも厚く、ベッドのような寝心地が得られます。
しかしエアを注入するためのポンプが必要なことや、使用時・片付け時どちらも時間がかかってしまうという欠点があります。

インフレーターマットは、クローズドセルマットとエアマットの中間にあたるマットです。
エアは注入しますが、エアマットほどの厚さはなくバルブを開けるだけで注入されるため、準備も簡単です。
3種類の中でもっとも重くかさばることやコストが高いものの、断熱材入りで地面の冷たさを遮断でき寒い時期でも快適に使用できるでしょう。

QUECHUAシリーズのエアマットはこちらです。(ポンプはこちら
QUECHUAシリーズのインフレータブルマットはこちらです。

2-6-2. R値

R値とは「熱抵抗性」を数値化したもので、0~6までの7段階で表します。
数字が大きいほど熱が伝わりにくいため、季節ごとの目安は下記のようになります。

  • 冬:4以上
  • 夏:0~2

またR値は数値を足し算で高められるため、ほかのマットと併せて使うことで寒さにも対応できるでしょう。

2-6-3. 携行性

携行性は先述の通り、マットの種類でほぼ決まります。
軽くコンパクトに携行したいならクローズドセルマット、寝心地を重視するならエアマットやインフレーターマットです。

エアマットにはポンプが必要なものもあるため、忘れずに確認して持参しましょう。

2-7. テーブル

table

キャンプで使用するテーブルを選ぶ際は4つのポイントがあります。

  • 形状
  • 大きさ
  • 収納のしやすさ・収納時の大きさ
  • 素材

それぞれ解説します。

フォールディングタイプやロールタイプ、スツールつきやポケットつきなど機能性に富んだキャンプテーブルはこちらです。

2-7-1. 形状

形状とは、大きく分けて「ハイテーブル」と「ローテーブル」の2種類です。

ハイテーブルは高さが70cmほどで、調理や作業するにも無理のない体勢で行えます。
一方ロ-テーブルは高さが30~40cmほどで、圧迫感がなくコンパクトに持ち運べます。

形状は普段のスタイルや好みで選ぶのがよいでしょう。

2-7-2. 大きさ

大きさは天板のサイズでおおむね決まります。
使用人数を基準に選びましょう。

使用人数による天板のサイズは下表のようになります。

人数

奥行

1人

約30~50cm

約20~40cm

2人

約70~90cm

約20~40cm

3人

約90~120cm

約20~40cm

4人

約70~90cmまたは約120~160cm

約40~80cmまたは約20~40cm

体格などによっても違いはあるため、目安としてご覧ください。

2-7-3. 収納のしやすさ・収納時の大きさ

収納のしやすさ・収納時の大きさは「持ち運び」と「自宅での収納」の両方に関与します。

収納のしかたには主に2通りあります。

  • フォールディングタイプ:天板を折りたたんで持ち運ぶ
  • ロールタイプ:天板をくるくる巻いて持ち運ぶ

フォールディングタイプは設置や片づけが簡単で、ロールタイプはコンパクトな点がメリットです。

2-7-4. 素材

テーブルを選ぶ際には、天板の素材にも気を配りたいところです。

天板の素材は主に3つあります。

  • 金属:熱に強く堅牢
  • 木:ナチュラルでおしゃれ
  • 布:軽く小さくたためる

キャンプで使うことを考えたら金属製が実用的ですが、どうしても無機質さが気になる方は木製か布製でもよいでしょう。
木製は重いものが多いため、車で移動される方におすすめ。
布製は火に弱いため、焚き火の予定がある方は避けた方が無難です。

2-8. チェア

chair

チェアはテーブルに合わせて「ハイチェア」と「ローチェア」を使い分けます。
テーブル選びに迷う方の中には、チェアから先に決める方もいらっしゃいます。
座り心地や高さなど、チェアの方がテーブルと比べて好みが出やすいためです。

ここではチェアを選ぶポイントを3つに絞ってご紹介します。

軽量・高耐久性など機能性も兼ね備えたチェアはこちらです。

2-8-1. 形状

形状は主に「ハイチェア」と「ローチェア」に分かれます。
おおむね40cm以上でハイチェア、40cm未満でローチェアと分類されます。

ハイチェアのメリットは立ち上がりが楽なことや、自宅のダイニングチェアと高さが近いこと。
デメリットは大きい分、かさばる製品が多いことや、小さなお子さまには高さが合わないことです。

ローチェアのメリットは、かさばらず軽量なものが多い、足を投げ出して腰かけられる、焚き火と高さが合うなど。
デメリットは、深く腰かけると立ち上がりにくいことです。

なお、チェアの座面の高さからテーブルの天板の高さまでは、一般的に25~30cmほどが使いやすいといわれます。

2-8-2. 素材

チェアの素材は座面とフレームに分けて考えましょう。

座面の素材にはポリエステルやナイロン、コットンや混紡素材などがあります。
焚き火を楽しむなら比較的火に強いコットンやコットンの混紡がおすすめ。
軽さならポリエステルやナイロンです。

暑い時期には通気性のよいメッシュを使ったチェアもよいでしょう。

フレームの素材は主にアルミ・スチール・木があります。

アルミはやや高額なものが多いですが、軽くてさびにくくキャンプには適した素材です。
スチールはさびやすいためお手入れが必要で重量もありますが、耐久性には優れています。
木製は重量があるものの、肌当たりの柔らかさやあたたかさが魅力です。
お好みやキャンプスタイルにあわせて選ぶとよいでしょう。

2-8-3. 携行性

持ち運びのしやすさは、使われている素材の重さや収納時の大きさがポイントです。

小さくたためるタイプは持ち運びやすく便利ですが、広げた状態での座面の張り具合を確認しておくと良いでしょう。
広げた時に座面にたわみがあるものは、座り心地に影響する可能性があるためです。
チェアは人数分必要となるため、携行性と座り心地のバランスも考えて決めたいところです。

2-9. バーベキューコンロ

バーベキューコンロはキャンプ中に食事を楽しむなら、ぜひそろえておきたいものです。

選ぶポイントは3つあります。

  • 種類
  • 人数
  • 材質

それぞれご紹介します。

2-9-1. 種類

バーベキューコンロの種類は主に4つあります。

・スタンダードタイプ:コンロに足がついており適度な高さがある
          スタンダードタイプは最も一般的なバーベキューコンロです。
          コンロに足が付いていて、適度な高さがあります。
          近年のものは高さを調整できたり炭の出し入れが簡単にできたりするなど、使い勝手も進化しています。
          人数に合わせて大きさを選びましょう。
・焚き火台共用タイプ
   焚き火台共用タイプは焚き火を楽しみながら調理もできるコンロです。
   ロータイプに合う低いものが多く、コンパクトに持ち運べます。
   多くは少人数向きです。
・卓上タイプ
   卓上タイプは小型で、テーブルに置いて使えるタイプです。
   コンパクトで網の大きさも小さいため、少人数での使用に便利です。
・使い捨てタイプ
   使い捨てタイプはバーベキューに慣れていない方でも、必要なものがひと通りセットになっているため安心です。
          後片づけの煩わしさもありません。

タイプごとに特徴が異なるため、利用人数や用途に応じて使い分けましょう。

2-9-2. 人数

使用人数もコンロを選ぶ際には重要な要素です。

使用人数別焼き網のサイズの目安は下表の通りです。

使用人数

焼き網のサイズ

1人

約150㎠

2~3人

約400~600㎠前後

4~6人

約1,200~2,400㎠前後

2-9-3. 材質

バーベキューコンロは、主にスチールかステンレスでできています。

スチール製は重くさびやすい反面、リーズナブルで種類が豊富です。
ステンレス製はやや価格が高いものの、さびに強くスチールに比べて軽量です。

使用頻度やお手入れの難易度などで決めてもよいでしょう。

2-10. 焚き火台

直火を禁止するキャンプサイトが増え、焚き火を楽しむなら焚き火台が必須となりました。

焚き火台を選ぶ際に、着目したいポイントは以下の4つです。

  • 用途
  • 大きさ
  • 携行性
  • 価格

ひとつずつご紹介します。

二次燃焼型のウッドストーブはこちらです。

2-10-1. 用途

用途は火を眺めたり暖をとったりするためか、調理に使うか、の2つに分かれます。

火を眺める・暖をとる場合は、作りがシンプルでコンパクトな浅型がおすすめ。
設営や撤収に手間がかからず、持ち運びしやすいからです。
ただし、風が強い場合は火の粉が舞いやすいので注意しましょう。

一方、調理に使いたいなら焼き網や五徳などが付属されているか、トライポッド(鍋などを吊るす三脚)は必要かなどを確認・検討する必要があります。
重いダッチオーブンなどを乗せるのであれば、耐荷重も確認しておきましょう。

深型の焚き火台は安定感があるため、重さのある鍋も置けるものがたくさんあります。
深型は火をつけにくいというデメリットもあるので、慣れない方は朝型でトライポッドを使用するのもよいでしょう。

2-10-2. 大きさ

大きさは使用する人数で決めます。

焼き網は製品ごとに目安の使用人数が設定されているため、焼き網に合わせて焚き火台の大きさを決めとスムーズです。

ただし、薪の長さも考慮しましょう。
薪をそのままくべられるサイズであれば、手間をかけずに焚き火を楽しめそうです。

2-10-3. 携行性

焚き火台は形や素材などで重さに大きな差があります。
中には軽く5kgを超えるものも。
収納時にコンパクトにたためるかどうかと併せ、重さはぜひチェックしたいポイントです。

素材がステンレスであれば熱により歪みが出やすい反面、比較的軽くさびにくいため扱いやすいでしょう。
スチール製は重量がありさびやすいものの、熱による歪みは少なく熱伝導率も高いという特徴があります。

携行性は、重さや収納時のサイズなどに着目してください。

2-10-4. 価格

焚き火台購入の前に、価格も知っておきたいところです。

比較的多いのは1万円前後の価格帯です。
小型よりは大型、浅型よりは深型、スチール製よりはステンレス製の方が高い傾向があります。

かけられる予算と素材などを考えて決めましょう。

2-11. 焼き網

購入したコンロに付属されているもので十分ですが、誤って曲げてしまい使いづらかったり、焦げついて汚れががとれなかったりしたときには別途用意しましょう。

その際、サイズは付属していた焼き網のサイズを測って同じか近いものを選んでください。

焼き網の素材は主に2種類あります。

  • スチール:熱伝導率が高い・安価・さびやすい・耐久性が低い
  • ステンレス:さびにくい・やや高価・耐久性が高い スチール製は、さびやすく耐久性にはやや欠けますが、比較的早く焼けます。

最近では、使いやすさも考慮されたハンドルつきや足つきのコンロも販売されています。

2-12. 鉄板

バーベキューといえば焼き網のイメージですが、鉄板があれば焼きそばやお好み焼きも楽しめます。

鉄板を選ぶ際のポイントは4つあります。

  • サイズ
  • 形状
  • 厚さ
  • 素材

ではそれぞれご紹介します。

2-12-1. サイズ

鉄板のサイズは非常に大切です。
理由は特に熱源がガスの場合、鉄板がガスボンベに近づくと熱で爆発しかねないためです。
炭や直火ではガスのような爆発の危険性は低いものの、熱くなった鉄板に皮膚や着衣が触れればケガにつながる恐れがあります。

もうひとつの理由として大きさの割に重量のある鉄板は、可能な限りコンパクトなものを選びたいことも挙げられます。
安全性や利便性のためにも、大きさは慎重に選びましょう。

2-12-2. 形状

鉄板の形状は主に4種類あります。

  • 浅型
  • 深型
  • 波型
  • 穴あき型

浅型は、シンプルでメンテナンスしやすいことが特徴です。
中には、脂が落ちないよう四辺に角度がついているなど機能を持たせたものもあります。
深型は、水分がある料理にも適切です。

波型は鉄板に波型の凹凸があり、肉から出た余分な脂をカットできます。
穴あき型は焼き網と鉄板の中間で、ドット型にくり抜かれた穴から余分な脂が落ちる仕組みです。

2-12-3. 厚さ

鉄板の厚さは食材の火の通り方に影響します。

鉄板が薄いと熱源の真上から火が通るため、焼きムラになりやすいものの火の通りは早いです。
鉄板が厚いと熱が回るまで時間がかかりますが、一度熱せられると冷めにくく食材全体に火が通って焼きムラはできにくくなります。

おすすめは3~5mmです。
3mmほどあれば焼きムラになりにくく、おいしく焼き上がります。
重さを考え、厚くても5mm程度に抑えましょう。

2-12-4. 素材

鉄板といえばほとんどが鉄製です。
しかし中にはステンレスやアルミ製の鉄板もあります。

鉄は熱伝導率や蓄熱性が高く、食材がおいしく焼けます。
さびやすいため、初めにシーズニング(後述)をしましょう。

ステンレスは丈夫でさびにくいのでお手入れが簡単です。
鉄よりも軽いので携行性は高いといえます。

アルミ製はとにかく軽いのが大きな特徴です。
耐久性は低いのですが、熱伝導率の高さは鉄にも劣りません。
蓄熱性は厚さが増すと高くなります。

2-12-5. 鉄板のシーズニング

新しく購入した鉄板は、使い始めに「シーズニング」をします。
それにより工場出荷時のコーティング剤をはがし、油をなじませられます。

【シーズニングのやり方】

  1. 洗剤で鉄板をきれいに洗う
  2. 火にかけ水分を飛ばし、煙が出るまでそのまま火にかけておく
  3. 火を止め食用油を全体に薄く塗る
  4. 再び煙が出るまで火にかける
  5. 食用油を全体に薄く塗る(必要に応じてこの工程をもう1~2度繰り返す)
  6. 野菜くず(ネギの青い部分や野菜の皮など)を鉄板で焦げ目がつくまで加熱する
  7. 余計な油はペーパーでふき取る

※やけどに気をつけて作業してください。
※熱い鉄板に水やお湯はかけないでください。

これで最初の工程は終了です。
鉄板で調理した後は、タワシやスポンジを使って水洗いし火にかけて十分乾かして煙が出たら油を薄く塗っておきます。

毎回これをすることで、さびずに長く使用できます。

2-13. 炭

キャンプにて火起こしをする際には、炭が必要です。

ただし、炭は多くの場合はキャンプ場で借りられたり購入できたりするため、持参する必要がないかもしれません。
あらかじめキャンプ場に確認したうえで炭を持参するか否かを判断しましょう。

持参をする場合に炭を選ぶポイントは、炭の産地と種類です。
国産の炭はどちらかといえば火力は弱いものの、煙が少なく長時間燃焼し続けます。
臭いも少なく安全性が高いため、初心者向けといえるでしょう。

国外産の炭にはさまざまな種類がありますが、着火しやすいものが多い傾向があります。
ただし、煙の量が多く、臭いが強めのものが多い点を理解しておかなくてはなりません。

木材の種類などによっても特徴が異なるため、事前にキャンプ場やホームセンターで簡単に特徴を確認しておくことをおすすめします。

2-14. 着火剤

バーベキューや焚き火の火おこしを、容易にしてくれるのが着火剤です。
しかし使い方を間違うと危険な場合もあるため、それぞれの特性を知って上手に選びましょう。

2-14-1. 形状

着火剤の形状には「固形タイプ」と「ジェルタイプ」があります。

固形タイプは材木を固め可燃性物質(灯油やパラフィンワックス・油脂など)を染み込ませてできています。
燃焼時間が長いうえ、小分けしやすく継ぎ足しもできるため、火おこしに慣れていない方でも使いやすいのが特徴です。
湿気には弱いものが多いので、余った場合は密封して保管しましょう。

ジェルタイプはアルコールが主成分で非常に燃えやすくできています。
常温でも簡単に着火し、火力が強いため継ぎ足しはできません。
固形タイプより保管しやすいものの、高温下での保管は爆発する危険性があるため十分注意が必要です。

2-14-2. 燃焼時間

燃焼時間が短すぎると着火しづらくなってしまうため、それなりの長さが必要です。 慣れるまでは10分以上燃焼する着火剤を選ぶとよいでしょう。

2-14-3. におい

調理に火を使う場合、着火剤のにおいが食材や食器に移ることを気にされる方も多いのではないでしょうか。
着火した際においがするのは、石油由来の燃焼物質を使用しているからです。
どんな燃焼物質が使用されているか、あらかじめ確認してから購入しましょう。

2-15. 火ばさみ

火ばさみは熱い炭や薪を安全に移動させるために使用します。
熱に強く重いものでもしっかりと掴めるようにできています。
トングで代用される方もいますが、安全面で考えたら火ばさみがおすすめです。

では火ばさみの選び方をご紹介します。

2-15-1. 形状

形状は主に「トング型」と「はさみ型」の2種類あります。

トング型は調理やごみ拾いで使用するトングと同じ形状で、使い慣れた形であるのと同時にシンプルなため、誰にでも使いやすいのが特徴です。
はさみ型は紙を切るはさみと同じ作りで、てこの原理を利用しているため少しの力で重いものを持ち上げられます。

また小枝でも掴みやすく細くなっているものや、滑り止めのギザギザがしっかり噛み合っているものなど先端の形状もさまざまです。
小さく折りたためるなどの機能性を兼ね備えたものもありますので、店頭で実際に握ってみることをおすすめします。

2-15-2. 素材

火ばさみの素材は主にステンレス製とスチール製があります。

ステンレス製の特徴として、耐久性はやや低いもののさびにくく軽量です。
お手入れはそれほど必要ではないため、普段使いにも適しています。

一方、スチール製はさびやすいという欠点はありますが、耐久性・耐熱性はバツグンです。
使用後は汚れや水分をふき取り、鉄の持つ味わいを長く楽しみたいですね。

2-16. 耐熱グローブ・軍手

キャンプで火を使うならぜひとも用意しておきたい耐熱グローブ。
選び方のポイントは、素材・サイズ・長さです。

2-16-1. 素材

耐熱グローブの素材は主に「アラミド繊維」と「牛革」の2種類です。

アラミド繊維とは機能性に優れたハイテク繊維で、耐熱性・耐薬品性・難燃性に優れ、電気も通しません。
強度も高く軽量なため、防刃手袋や光ケーブルの補強材、防弾チョッキにも使われます。
素材そのものの耐熱温度は500~800℃といわれています。

牛革は使うほどに馴染む「経年変化」を楽しみたい方にぴったりです。
素材の耐熱温度は120℃程度ですが、熱くなった調理器具などに触れるくらいであれば十分といえます。
使い込まれた牛革の耐熱グローブを使う様子に、憧れを抱いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

2-16-2. サイズ

耐熱グローブは安全のために使用するので、サイズも重要です。
「大は小を兼ねる」とばかりに、大きめのものを選んでしまうと作業中に外れてしまうかもしれません。

作業のしやすさと安全性を考え、可能な限り手のサイズに合ったものを選びましょう。
ただし、後述のロングタイプは着脱の利便性や外れにくさから、少し大きめでもよい場合があります。

2-16-3. 長さ

耐熱グローブには「ロングタイプ」と「ショートタイプ」があります。

ロングタイプはひじまでカバーできるため、より安全性は高いものの着脱が大変で持ち運びもしづらい欠点があります。
しかし作業によって必要な場合もあるため、ひとつ用意しておいてもよいでしょう。

ショートタイプはひじよりも短く着脱が容易で持ち運びもしやすい利点があります。
ポケットに入れておけるため、使いたいシーンですぐに取り出せます。

2-17. 調理器具

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キャンプでの楽しみの一つが料理です。
そのための調理器具は普段から使い慣れているものでも、もちろんOK。

しかしキャンプ用に機能的な調理器具もたくさんあります。ここではほんの一部だけご紹介します。

2-17-1. メスティン

メスティンは、弁当箱にハンドルがついた形状の飯ごうです。
多くがアルミ製で、チャーハンや煮物・蒸し料理にも使えます。

メスティンを選ぶ際は以下のポイントを押さえましょう。

  • 何合炊きか
  • アルマイト加工の有無(加工されていなければシーズニングで焦げつきにくくできる)
  • バリ取りされているか(バリがあるものはヤスリなどで削る)

【アルミ製品のシーズニング】

  1. 最初にメスティンを洗剤とスポンジで洗う
  2. 大きめの鍋に米のとぎ汁をメスティンが浸るくらいまで入れる
  3. ハンドルを外したメスティンを鍋に入れ火にかける
  4. 沸騰したら15分ほど煮沸
  5. とぎ汁を捨てメスティンが冷めるまで待つ
  6. メスティンが十分冷めたらスポンジで軽く水洗い
  7. 乾燥させる

※シーズニングは効果が薄れてきたら再度行います。
※シーズニングをしたメスティンを洗うときは洗剤の使用を控えましょう。

2-17-2. スキレット

スキレットはアウトドア用のフライパンです。
多くは鋳物でできているためオーブンにもそのまま入れられます。

耐熱性や蓄熱性が高いため、強い火力でも長時間の加熱でもOK。
すっきりしたデザインであれば、調理後そのままテーブルにも出せます。

重さのある調理器具なので、大きすぎるものは避けましょう。
目安は2人分で18~20cmです。

2-17-3. ケトル

kettle

寒い時期のキャンプでは、温かい飲み物がほしくなることも多いでしょう。
キャンプ用のケトルには、いつも使用しているものにはない魅力があります。
それは容量の割にコンパクトなデザインや、底が広くお湯が早く沸くことなどです。

ケトルを選ぶ際は以下のことに着目してください。

  • 人数に合った容量か
  • どの素材が使いやすいか

容量は無駄に大きくても、反対に小さすぎても使いづらくなります。
たとえばお茶やコーヒーを飲むならひとり分は約200ml。
カップ麺用に沸かすならひとり分は約300~400mlです。

素材は主にステンレス・アルミ・銅・ホーローの4種類です。 それぞれの特徴は以下の通り。

・ステンレス
   さびにくく丈夫で保温性も高い
   やや重く熱伝導率が低い
・アルミ
   熱伝導率が高く安価
   耐久性が低く衝撃に弱い
・銅
   熱伝導率や保温性が高い
   さび(緑青)が出やすく手入れが必要
・ホーロー
   多くは熱伝導率や保温性が高く腐食しにくい
   急激な温度変化や衝撃に弱い

使用頻度や人数、重さなどを考えて選びましょう。

2-17-4. シェラカップ

シェラカップはハンドルがついたキャンプ用のカップです。
コンパクトで多くは直火にもかけられることから、調理器具と食器の兼用として使用できます。
スタッキングもできるため、人数分を持ち運んでもそれほどかさばらないのも魅力です。

素材は主にステンレスとチタンがあり、ステンレスはさびにくく安価で、チタンはとにかく軽量です。
深型・目盛つきなどもあるので、用途に合わせて選べます。

2-17-5. 燻製器

自家製の燻製が手軽にできる燻製器も人気です。
ここでは、屋外の使用に適した燻製器をご紹介します。

燻製器を選ぶポイントは3つです。

・サイズ
       熱燻なら小さめ、温燻・冷燻はやや大きめ(後述)
・携行性
       箱型やおりたたみできるタイプがベター
       大きいと重さも増すため温燻の場合は注意
・機能性
       温度計・空気孔つきが失敗しにくくておすすめ

燻製の製法には熱燻・温燻・冷燻の3つがあります。

・熱燻
    80℃以上の高温で数十分~1時間加熱
    保存性は低い
    食材の水分が残っているためジューシーな味わい
・温燻
    30~80℃で1~6時間加熱
    水分が抜け香りを十分楽しめる
    たっぷりの煙で燻すため大きめの燻製器が必要
・冷燻
    30℃以下で数週間程度加熱
    長期保存が可能
    食材の下処理や温度管理が難しく上級者向け

 

キャンプで楽しむなら、熱燻か温燻がおすすめです。
※軽くて携帯しやすい紙製の燻製器は、取り扱いに特に注意してください。

2-17-6. アウトドア用キッチンツールセット

アウトドア用のキッチンツールセットは、使用頻度の高いキッチンツールをケースつきでコンパクトに持ち運べるようになっています。
どんな料理を作るかで選びましょう。
たとえばバーベキューをするならバーベキューフォーク入り、煮物ならお玉入り、といった具合です。

2-17-7. ナイフ・カッティングボード

ナイフやカッティングボードはコンパクトなだけでなく、安全に持ち運べるものを選びましょう。
普段使い慣れている包丁でも鞘やケースがあると安心です。

また事前に下準備として食材をすべてカットしておくと、ナイフやカッティングボードは必要なくなります。
荷物を増やさないため、下準備をしておくのもおすすめです。

2-18. ランタン

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ランタンは自然に囲まれたキャンプサイトで重要な光源です。
種類や光量・燃焼(点灯)時間・形状で選びます。

最初にランタンに必要な光量や燃焼(点灯)時間・形状をご紹介します。

【光量】

  • メインランタン(広くキャンプサイト全体を照らすランタン):100W/1,000lm以上
  • サブランタン(手元・足元を照らすランタン):60W/800lm以上

光量の単位「lm(ルーメン)」はLED電球に切り替えが始まってきたころ、白熱電球とLED電球の明るさの違いがわかりにくいことから使われるようになりました。
現在、販売されているLED電球の多くはW(ワット)とルーメン(lm)の両方が表示されているため、わかりやすい方で確認しましょう。

【燃焼(点灯)時間】
1泊:8時間(目安)

2泊以上する場合は、予備燃料やモバイルバッテリーを用意しましょう。

【形状】

メインランタンは吊り下げて使うことが多いため、ハンギングできる形状
サブランタンはテーブルに置いたり手に持ったりして使うため、どちらにも対応できる形状

次にランタンの種類別にご紹介します。

2-18-1. LEDランタン

LEDランタンはLED電球を使用した乾電池式や充電式のランタンです。

安全性が高く風の影響を受けにくいため、初心者の方にもおすすめです。
しかし、火の揺らぎを楽しみたい方にとっては物足りないかもしれません。

LEDランタンは、火を使わないのでテントの中でも使用できます。

2-18-2. ガスランタン

ガスランタンはCB缶(カセットボンベ)・OD缶(アウトドア用)のどちらかに対応したランタンです。

火を使うランタンの中では手軽で使いやすいことから、ランタンの扱いに慣れていない方でも比較的簡単に使用できます。
光量も強いのでメインランタンにも適しています。

しかし燃料の残りが少なくなると光量が落ちたり、寒冷地ではあまり燃焼しなかったりと光量がやや不安定な点は注意が必要です。

2-18-3. オイル(灯油)ランタン

オイル(灯油)ランタンは、温かみのある光や燃料費の安さが魅力です。
寒いときには小さな暖房器具のようにもなり、火も小さいので手元に置いておきたくなるでしょう。

ただし、灯油は持ち運びしにくいうえ古くなると使用できないこと、ランタンのメンテナンスが必要なことなどの注意点もあります。

2-18-4. ガソリンランタン

ガソリンランタンは、ホワイトガソリンを燃料とするランタンです。

ホワイトガソリンは車の燃料となるガソリンよりも精製度が高いため、劣化しにくく煤が少ないことが特徴です。
全4種類のランタンの中でもっとも光量が大きいのも魅力のひとつでしょう。

ただし、煤が少ないとはいえメンテナンスは必要となります。

2-19. ポータブル電源

ポータブル電源は、モバイルバッテリーで対応できない電気製品を使用する際に必要となります。
たとえば扇風機や電気毛布、電気ケトルなどです。
連泊する際などモバイルバッテリーだけでは不安なときにも、ポータブル電源がひとつあると助かります。

ポータブル電源を選ぶポイントは以下の4つです。

  • 安全性
  • 出力波形
  • 周波数
  • 容量

ではひとつずつご紹介します。

2-19-1. 安全性

最初に確認したいのが安全性です。

ポータブル電源は「電気用品安全法」対象外のため「PSEマーク」がなくても販売できます。
しかしポータブル電源も火災の危険性があるので、PSEマークがついている製品を選びましょう。

2-19-2. 出力波形

出力波形とはポータブル電源に蓄電された電気を、一般家庭用の電気に変換する機器から出力される電気の波形を指します。
ACポート(家庭用コンセント)つきのポータブル電源を購入するなら、出力波形を確認しておきましょう。

家庭で使われているコンセントから出力されているのは「正弦波」か「純粋正弦波」です。
普段、私たちが使用する電気製品もこれらの波形に対応するよう作られています。

しかし一部のポータブル電源は価格を抑えるため、正弦波や純粋正弦波に似ている「矩形波(くけいは)」「修正正弦波」を出す変換機器を使用しています。
もちろんそれでも問題なく使用できる電気製品もありますが、一部の電気製品は作動しなかったり故障の原因になったりすることも否定できません。

価格を抑えてポータブル電源を購入したい方は、事前に使えない電気製品があるかを確認しておきましょう。

2-19-3. 周波数

周波数は「50Hz」「60Hz」両方の表示があるものを選びましょう。
ポータブル電源が両方の周波数に対応していない場合は、お手持ちの電気製品と周波数が合うか事前に確認することをおすすめします。

2-19-4. 容量・出力

容量は「Wh(ワットアワー)」「mAh(ミリアンペアアワー)」で表され、ポータブル電源の出力可能な電力を示しています。
「500Wh」は100Wの電気製品を5時間使用できることです。 注意点としては「最大容量」と実際の容量は異なること。

実際は表示されている「最大容量」の70%程度が目安と考え、少し大きい容量を選びましょう。

出力は「W(ワット)」で表されます。
「定格出力」は安定的に出力できる電力量で「最大出力」は瞬間的に出力できる電力量です。

電気製品はスイッチを入れた瞬間、表示されている消費電力を上回る電力を必要とするものがあります(起動電力)。
この電力量が最大出力を超えていると作動しない可能性があります。
そのためポータブル電源を購入する際には、使いたい電気製品の消費(起動)電力も確認しておくと安心です。

3. まとめ

キャンプ用品にはさまざまなものがあり、すぐに全てをそろえることは難しいものです。 しかし、キャンプ用品を選ぶことも楽しみのひとつです。
今回ご紹介した、必要なキャンプ用品や選び方を参考にぜひ楽しい時間をお過ごしください。