キャンプのテント泊での快適性を左右するシュラフ(寝袋)。
保温性が高く、機能性にも優れたモデルを選ぶことで、キャンプ初心者の方でもキャンプを心地よく楽しめます。
本記事では、キャンプに欠かせないシュラフの種類や選ぶ際のポイントや、デカトロンのおすすめの製品5つをご紹介します。
シュラフとあわせて使用することでより快適性が向上するアイテムの情報も、ぜひ参考にしてください。
1.キャンプの必需品!シュラフ(寝袋)の種類
キャンプでの快適な睡眠を実現するシュラフは、主に「マミー型」「封筒型」「人型」の3種類に分けられます。
1-1.マミー型
マミー型は、全身を包み込み、身体にしっかりフィットするタイプです。
冷気が中に侵入しにくく中の熱を逃がしにくいため、構造的に3種類のなかでもっとも保温性に優れています。
朝晩の気温が低下しやすい、秋から冬にかけてのキャンプに向いているといえるでしょう。
また、折りたたんでコンパクトな状態で持ち運べる製品も多いため、登山やトレッキング時にシュラフを携帯したい方にもおすすめです。
1-2.封筒型
封筒型は、レクタングラー型とも呼ばれる長方形のタイプです。
布団に近い使用感で寝返りしやすく、連結することでシュラフ内の空間を広く確保できる製品も多数販売されています。
マミー型と比べシュラフと体の間に隙間ができるため、温度調節がしやすく、通気性も保たれやすいのが特徴です。ファスナーを全開すれば掛け布団にもなるので、万能。寒い時期には封筒型の中にマミー型を入れて保温性を高めるのも可能。
お子さまと添い寝するファミリーでのキャンプや、テント内がそれほど冷え込まない季節のキャンプに向いています。
ただし、収納時にかさばる製品も多いため、荷物をコンパクトにまとめたい方は、収納時のサイズにも注目しましょう。
1-3.人型
近年、「着る寝袋」として注目度が高まっている人型。
服を着るような感覚で使用できるため、手足を自由に動かせ、防炎素材の製品であれば、防火ジャケットとしても使えます。
足元や袖から冷気が侵入しやすい点には注意が必要ですが、マミー型や封筒型などの身動きのとりにくいシュラフではうまく寝られないお子さまの就寝時の使用や、屋外での使用には便利です。
2.キャンプ|シュラフ選びのチェックポイント
種類の違い以外にも、シュラフ選びには重視すべきポイントが4つあります。
2-1.快適温度・限界温度
多くのアウトドア用シュラフには、「快適温度」「限界温度」の2種類の数値が記載されています。
- 快適温度:記載された外気温までの環境下で快適に使用できる
- 限界温度:記載された外気温までの環境下であれば使用可能である
季節ごとの限界温度の目安は、以下のとおりです。
※メーカーにより異なる
季節 | 温度 |
---|---|
夏 | 5℃~10℃ |
春・夏・秋 | -5℃~5℃ |
厳冬期 | -5℃以下 |
「冬用」「夏用」「3シーズン」「4シーズン」などと表記されている場合もありますが、それらとあわせて必ず温度表記も確認しましょう。
季節に合ったシュラフを揃えるのが難しい場合は、シュラフのなかにレイヤードして保温性を高められるインナーシュラフの使用もおすすめです。
さらに、寒い季節には保温性に優れた断熱マットをシュラフの下に敷くことで、地面から伝わる冷気を大幅にカットすることで、対応することもできます。
キャンプ用マットレスについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
→「テント泊での睡眠を快適に!キャンプマット選びのポイントを伝授」
2-2.中綿の素材
シュラフの中綿に使用される主な素材は、以下のとおりです。
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ダウン | ・軽い ・肌触りが良い ・保温性に優れている ・圧縮性に優れている |
・水に弱くカビやすい ・定期的なクリーニングが必要 |
化学繊維 | ・水分に強い ・耐久性に優れている ・洗濯可能 ※製品により異なる |
・やや重量がある ・軽い場合保温性の低い素材が使用されている可能性がある ・圧縮性・保温性はダウンに劣る |
高い保温性を期待でき、収納時にコンパクトにまとめて持ち運べるのは、中綿にダウンを使用したタイプです。
保温性を重視して選ぶ場合は、素材の違いに加え、中綿の充填量と、空気の含みやすさを示すFP(フィルパワー)も重要です。
充填量が多いほど温度低下が抑えられ、FPが高いほど保温性が高まるとの報告もあがっているため、両数値にも注目して選ぶとよいでしょう。
2-3.機能性
シュラフの機能性も、キャンプでの快適な就寝につながるポイントです。
・ファスナーの可動範囲(通気性の確保) ・素材のストレッチ性(寝返りの打ちやすさ) ・アレンジ性(連結して複数人で使える) など保温性のみを重視した場合、通気性が確保されずシュラフ内でかいた汗が冷え、低体温を招く恐れもあります。
また、女性と男性では、同じモデルのシュラフを持参しても、テント内での寒さや暑さの感じ方が異なる可能性もあります。
上記をはじめ、機能性にも注目して、最適なシュラフを選びましょう。
2-4.サイズ
シュラフを使用して快適に就寝するためには、サイズ選びも重要です。
身体のサイズと比べ小さすぎるものは窮屈で寝にくく、大きすぎるものは隙間が空く分保温性が失われやすくなります。
体型に対するシュラフの横幅の目安は、以下のとおりです。
体型(身長) | シュラフの横幅 |
---|---|
子どもや小柄な人(170cm未満) | 75cm |
標準体型(身長170 cm~175 cm) | 75 cm~80 cm |
体格のよい人(180 cm以上) | 80cm以上 |
加えて、寝返りを打ちやすい状態で眠りたい方や、親子で一緒にシュラフを使用したい方などには、横幅に余裕のある製品をおすすめします。
さらに、登山泊を行う場合や駐車場とサイトが離れたキャンプ場を利用する際は、収納時のサイズがコンパクトで持ち運びやすいモデルを選ぶとよいでしょう。
3.キャンプに最適!快適温度別おすすめシュラフ5選
デカトロンでは、2つのオリジナルブランド「FORCLAZ(フォルクラ)」「QUECHUA(ケシュア)」製の、保温性に優れたシュラフや重ね使いに最適なインナーシュラフを取り揃えています。
※ご紹介する製品の「快適温度」は、通常の使用条件で一般的な女性が判断する温度、「限界温度」は、通常の使用条件で標準的な男性が感じる温度です。
3-1.FORCLAZ(フォルクラ)トレッキング マミー型ダウンシュラフ 10°C フェザーダウン TREK 900
快適温度10℃、限界温度5℃。
ダウン85%、ダックフェザー15%の、保温性に優れたマミー型のフェザーシュラフです。
人間工学に基づいて設計されたフードと、両開きのロングファスナーによって、保温性と通気性の両方が確保されています。
重量は、Lサイズで700gと非常に軽量。
圧縮袋と収納袋が付属されており、コンパクトに持ち運べます。
フェザー用、あるいはダウン用洗剤を使用し、洗濯機のデリケートコースで洗えるメンテナンスのしやすさも魅力です。
デカトロンは、動物福祉に関する基準を満たしたことを認証するレスポンシブ・ダウン・スタンダード(RDS)を取得しており、こちらの製品にも基準を満たした羽毛を使用しています。
3-2.FORCLAZ(フォルクラ)キャンプ・ 登山・トレッキング シュラフ・寝袋 TREK 500 5℃
快適温度5°C、限界温度0°C。
コンパクトで軽量なポリエステル素材を使用した、マミー型シュラフです。
2つの4分の3ダブルスライド式ファスナーによるベンチレーション機能付きで、温度調節を容易に行えます。
また、TREK 500シリーズのすべてのモデルと連結可能です。
使用時の快適性を高めるため、シュラフ内では厚着せず、レイヤー1枚程度で良いでしょう。
手足が冷えないように帽子や手袋、靴下、を着用したり、足元にお湯を入れたボトルを置いて温めたりすることをおすすめします。
3-3.FORCLAZ(フォルクラ)キャンプ・ 登山・トレッキング シュラフ・寝袋 TREK 500 0℃
快適温度 0°C、限界温度-5°C。
二重構造の中綿で断熱性に優れた、マミー型の軽量中綿シュラフです。
人間工学に基づくドローコード付フードと、防寒性の高いダブルカラー、ファスナーに沿ったバッフルで、熱を逃さずシュラフ内に閉じ込めます。
また、ダブルスライド式ファスナーによるベンチレーション機能付きのため、通気性も確保されています。
さらに、表面に防水加工が施されており、撥水性にも優れた製品です。
TREK 500 5℃と同様、TREK 500シリーズのほかのモデルと連結可能です。
3-4.【最厚】FORCLAZ(フォルクラ)トレッキング キャンプ シュラフ・寝袋 -5°C - ポリエステル MT500
快適温度-5℃、限界温度-11℃。
FORCLAZ製シュラフの中で、もっとも厚い中綿を詰めたマミー型シュラフです。
保温性に優れたモデルであるだけでなく、2つの4分の3ダブルスライド式ファスナーによるベンチレーション機能付きで、通気性も保たれます。
デカトロンが所有する独立した研究所(AITEX)が、ヨーロッパ基準に基づいて検査を実施しており、全シュラフ製品の中で快適温度・限界温度ともにもっとも低い数値となっています。、非常に保温性に優れたモデルです。
3-5.【重ね使いに】QUECHUA(ケシュア)キャンプ インナーシュラフ・シーツ 枕ポケット付 - ポリエステル製
シュラフの中に入れてシーツとして使えるインナーシュラフ(シュラフライナー)です。
お手入れしやすいポリエステル製でシュラフ内を清潔に保てるうえ、保温性を高められます。
シュラフをキャンプ場でレンタルする際にもおすすめです。身体が直接シュラフに触れるのを防ぐことができます。
重量はわずか275 gと軽量。
キャリーバッグ付きでコンパクトに持ち運べるため、天候の変わりやすいキャンプ地での急な気温の低下などを想定し、バックパックや車に忍ばせておくのもよいでしょう。
4.まとめ
キャンプで使用するシュラフには、製品ごとに形状や適正温度、機能性などのさまざまな特徴があります。
本記事でご紹介した選び方のポイントやおすすめ製品を参考に、キャンプ泊で快適に過ごせるシュラフを選びましょう。
デカトロンでは、ご紹介したモデル以外にも数多くのシュラフを取り揃えています。
詳しくは公式サイトをご覧ください。