大自然の中で非日常を体験できるキャンプは、子どもから大人まで人気のある楽しいレジャーのひとつです。
そんなキャンプを楽しむ際に、日差しや風を除けたり、テントと組み合わせてリビングスペースを広げることができるタープは、快適な空間作りには欠かせないアイテムです。
タープはとても便利ですが、キャンプ初心者の方にとっては難易度が高いイメージがありますよね。
正しい張り方をしないと設営中は安定しづらいですし、設営後も風にあおられて倒れることも。
この記事では、基本の張り方やアレンジ方法など、設営のコツについてご紹介します。
タープの設営に不安がある方は、ぜひ本記事を参考に快適なキャンプを楽しんでください。
1.テントだけでなくタープも使ったほうがよい理由とは
キャンプの際には、テントだけでなくタープをあわせて使用したほうが快適に過ごせます。
その理由は、テントとタープにはそれぞれ異なる役割があるためです。
テントは周りを囲われているので安心感があり、キャンプマットを敷いたり荷物を置いたり、主に寝るためのスペースとして使います。
タープとは布製の簡易的な屋根のことで、主に雨や強い日差しを防ぐために使用されます。
また、荷物を広げたいときにも荷物を雨や直射日光から守る役割を果たすタープはとても便利です。
テントが寝室となり、タープはリビングの役割となります。
さらに、タープをテントの上にすることによって、さらに日差しを防御することもできたり、さまざまなレイアウトとしても楽しめます。
このようにタープを併用することで、キャンプはより楽しく快適なものになるでしょう。
2.タープの張り方【基本】
タープが多くのキャンパーに支持され大きな理由は、アレンジ性の高さです。
基本をマスターすれば、ポール(タープを支える棒)やガイロープの使い方次第でテントや車と連結することもできます。
ここでは、さまざまなシーンに対応する定番の立て方と、1人で張る場合の基本の張り方をご紹介します。
2-1.どんなアレンジにも即対応!基本の立て方
タープの基本の張り方は、幕の真ん中に2本のポールを立て両側の幕をガイロープで張る方法です。
初めての方でも簡単にタープを設営できる張り方ですので、まずはこの立て方をマスターしておきましょう。
【基本の張り方】
- タープを張る場所を決めて、タープを地面に広げて置く
- メインポールを組み立てて、ポールを立てる位置にそれぞれ配置する
- 上からロープ・タープの順になるようにメインポールにかけ立てる
- 両側の幕のガイロープをペグで固定する
- シワができないように張り具合を調節する
基本的な張り方を把握したうえで、キレイにテントを張るためには以下の3つのコツを押さえる必要があります。
- 強度を高めるためのコツ:ペグは斜めに打ち込む
- 安定感を増すためのコツ:ポールをやや内側に傾けて立てる。
- 幕をピンと張るためのコツ:ガイロープはポールに対して45度になるようにする。
まずは基本のタープの立て方をマスターすることから始めましょう。
2-2.定番の立て方|1人で張る場合
ソロキャンプのときや、メンバーの力を借りられないときなどのために、1人でのタープの張り方を覚える必要があります。
1人でタープを立てるのは2人で立てるよりも難しいですが、コツさえつかめば10分程度で楽にタープを立てられるようになります。
【1人で張る基本の張り方】
- ポールとガイロープをそれぞれループ(グロメット:ガイロープ等を通す穴)に差し込んでおく
- ポ-ルを接続位置に対して垂直に地面に置く
- ポールからおよそ45度の位置にペグを打つ(ポールと同じ長さの地点)
- ガイロープを打ったペグに引っ掛ける(ガイロープはポールの1.5~2倍程度の長さにゆるめておく)
- 片方のポールをゆっくりと立ち上げる(最初に立ち上げたポールは外側に向けておく)
- もう片方のポールを立ち上げる(次に立ち上げたポールは内側に向ける)
- ポールの位置とガイロープの自在を調整して完成
3.タープの張り方【アレンジ】
基本がマスターできたら、シーンに合わせてアレンジした張り方にも挑戦してみましょう。
ここでは簡単かつキレイに張れる「垂直張り」と「平面張り」の方法をご紹介します。
3-1.開放感とプライベート空間を確保したい時におすすめ「垂直張り」
垂直張りは「日除け」「風除け」「プライベート空間の確保」がしっかりとできるタープの立て方です。
メインポールで前方を、サブポールで後方を張り上げるため、専有面積を抑えつつ開放感ある居住空間が確保できます。
コンパクトな区画サイトなどでも役立つため、マスターしておくとよいでしょう。
ここでは「QUECHUA (ケシュア) キャンプ 多機能 タープ・ヘキサタープ UVカット FRESH XL」を使用して、垂直張りの立て方をご紹介します。
【垂直張り手順】
1.タープの幕を広げる
タープの裏表・向きを確認してタープを広げます。
レイアウトを意識しつつ、ロープを張る余裕も確認しておきましょう。
2.設営に使うアイテムをセッティングしておく
必要なものを、いちいち取りに動くのは非効率です。
そのため「ポールを伸ばしておく」「ガイロープ(張り網・紐)の自在ベルト(自在金具)をすべて緩めておく」「ガイロープを打つところにペグを置く」などの準備をしておきましょう。
3.メインポールの反対側をペグダウン(固定する)
メインポールの反対側は、ガイロープを使わずに幕を直打ちします。
(※直打ちとは:タープのループやグロメット(ガイロープ等を通す穴)にペグを通して地面に打つ方法)
ペグを打って固定する(ペグダウン)際はペグをループの反対側に傾け、地面に対して60~90度の角度で打ち込むのがポイントです。
4.サブポールをセットする
タープの幕の真ん中のループ(グロメット)にサブポールを差し込みます。
サブポールを固定するためのガイロープも同じようにセットしておきましょう。
5.サブポールを立ち上げてペグダウン
2人でタープを立てる場合は同時にポールを立ち上げ、片方ずつペグダウンしていくと倒れにくくなります。
ポールは地面に垂直に立てるのではなく、タープに対して少し内側に入れると安定感が増します。
ガイロープはポールに対して45度の角度に張るのがポイントです。
6.メインポールを立ち上げてペグダウン
サブポール同様、ループ(グロメット)にメインポールとガイロープを入れて2本のポールをゆっくりと立ち上げましょう。
このときもポールはやや内側に、ガイロープは45度の角度に張るのがポイントです。
7.ガイロープを締めてテンションをかける
すべてのガイロープを締めて、幕にテンションをかけていきます。
100%の力でしっかり締めると、風の影響を受けにくい強度の高いタープになります。
8.完成
ガイロープをしっかり張り、各ペグを深く打ち込んだら完成です。
タープは、たるみがあると見栄えが悪いだけでなく、雨が降ったときに水が溜まるため破損の原因にもなります。
ガイロープを締めてもたるみが消えない場合は、全体のバランスを見ながらガイロープの角度を調整しましょう。
3-2.アレンジが初めての方でも簡単にできる「片落としスタイルの平面張り」
アレンジをしたタープの張り方に慣れていない方におすすめなのは、片落としスタイルの「平面張り」です。
幕の後方を直打ちすると、一方向からの日差しや風をしっかりとシャットアウトできます。手軽さと実用性を備えたタープの張り方といえるでしょう。
ここでは「QUECHUA (ケシュア) キャンプ 多機能 タープ・ヘキサタープ UVカット FRESH」を使用して、平面張りの立て方をご紹介します。
【平面張り手順】
1.タープの幕を広げる
タープの裏表・向きを確認してタープを広げます。
レイアウトを意識しつつ、ロープを張る余裕も確認しておきましょう。
2.設営に使うアイテムをセッティングしておく
必要なものを、いちいち取りに動くのは非効率です。
そのため「ポール(タープを支える棒)を伸ばしておく」「ガイロープ(張り網・紐)の自在ベルト(自在金具)をすべて緩めておく」「ガイロープを打つところにペグを置く」などの準備をしておきましょう。
3.ポールの反対側をペグダウン
メインポールの反対側は、ガイロープを使わずに幕をペグで地面に直打ちして固定します。
ペグを打つ際はループの反対側に傾け、地面に対して60~90度の角度で打ち込みます。
4.ポールをセットする
前方を張り上げるためのメインポールとガイロープを、それぞれのループ(グロメット)に差し込みます。
このとき、ガイロープが緩んでいるかも確認しましょう。
5.メインポールを立ち上げてペグダウン
メインポール2本をゆっくりと立ちあげてガイロープをペグダウンします。
ポールは、タープに対して少し内側に入れると安定感が増します。
ガイロープは、ポールに対して45度の角度に張りましょう。
6.完成
直打ちした部分とメインポールを差し込んだ部分を繋いだところにあるグロメットにガイロープを結び、ペグダウンします。
すべてのガイロープを締めて幕にテンションをかけたら完成です。
タープ内のスペースを拡張したい場合は、後方を直打ちせずガイロープで張るとよいでしょう。
4.タープの選び方
タープは大きさだけでなく、形や機能など異なるものが販売されています。
そのため、何を考慮して選べばよいかわからない方もいらっしゃるでしょう。
この章では、タープの選び方についてご紹介します。
4-1.人数や目的に合った大きさを選ぶ
タープを選ぶ際は、まず「何人でキャンプを楽しむのか」や「タープで何をしたいのか」を考えて選ぶとよいでしょう。
例えば、人数が少ない場合でも、タープの下で料理をするなど場所を必要とする場合は、大きめのタープがおすすめです。
反対にソロや2人でキャンプを行うときなど、サイト内をコンパクトに使用する場合は、小さめのサイズを選ぶと良いでしょう。
荷物も少なくコンパクトになります。
キャンプを行う人数と目的を考慮して、タープを選ぶと安心です。
4-2.機能性を考慮して選ぶ
タープの防水性や遮熱性も重要です。
外で行うキャンプでは、急に天候が変化する場合もあります。
突然の雨にも慌てず対応できるよう、、防水性を備えたタープがおすすめです。
また夏場など暑い時期などに使用することが多いので、紫外線カットや遮熱効果があるものを選ぶとよいでしょう。
機能性を確認して選ぶことが、キャンプを快適に楽しむためのポイントです。
5.キャンプにおすすめのタープ3選
リビング・ダイニングの役割を果たすタープは、キャンプで一番長い時間を過ごす場所です。
そのため、目的に合ったタープを選ぶことが大切です。
ここでは、キャンプにおすすめのタープを3つご紹介します。
5-1.使い勝手抜群!初心者におすすめのタープ
【QUECHUA (ケシュア) キャンプ 多機能 タープ・ヘキサタープ UVカット FRESH】
生地サイズ:285㎝×285㎝
有効面積最大:8m²
生地機能:遮熱・紫外線カット・防水
収納サイズ:45×20×10cm
重量:2.3kg
「平面張り」でご紹介したこちらは、初心者でも設営しやすいベーシックなタープです。
単体での使用はもちろん、テントとの併用、バンとの連結などさまざまな使い方が可能です。
ヘキサゴン型(六角形)のため、ポールやガイロープの使い方次第でアレンジの幅が広がります。
遮熱効果の高いケシュア独自のFresh生地は、日差しによる暑さを大幅に軽減してくれるうえ、防水加工により急な雨もしのげます。
ガイロープが「ベルトタイプ」のため、紐のガイロープのように複雑な結び方をする必要はありません。
、カバンなどについているショルダーを締める要領で、簡単に扱えるのが特徴です。
5-2.アレンジ性の高さが魅力!1~3人用のテントに使えるタープ
【QUECHUA (ケシュア) キャンプ 多機能 タープ・ヘキサタープ UVカット FRESH XL】
生地サイズ:427㎝×370㎝
生地機能:遮熱・紫外線カット・防水
収納サイズ:45x40x20 cm
重量:5.2kg
「垂直張り」でご紹介したこちらのタープは、前項のタープを大きくしたXLサイズです。
4本の付属ポールでさまざまなアレンジを楽しめるため、単体での使用はもちろん、1~3人用のテントや大型ファミリーテントとの併用、バンとの連結などさまざまな使い方が可能です。
こちらも遮熱効果の高いケシュア独自のFresh生地を採用し、日差しの強い夏のキャンプでも快適なリビング空間がつくれます。
防水加工も施されているため、突然の雨でも安心です。
こちらもガイロープがベルトタイプであるため、初めてタープを立てる方やロープを結ぶのが苦手な方でも簡単に設営できるでしょう。
「どんなシーンにも対応できる万能なタープが欲しい!」という方におすすめです。
5-3.高機能&大型フライシートで快適なリビングスペースを実現!ファミリーにおすすめのタープ
【QUECHUA (ケシュア) 登山・ハイキング キャンプ タープ シェルター 多機能 FRESH XL 六角形 CN】
生地サイズ:593cm×565cm×424cm
有効面積:最大30m²(設営方法による)
生地機能:遮熱・紫外線カット・防水機能付き
収納サイズ:68 x 14 x 14 cm
重量:4.3 kg
有効面積最大30㎡にもなる、ケシュアで最も大きなヘキサタープです。
ケシュア独自のFresh生地はUPF50+による紫外線カット、シームはPUコーティングかつ防水処理済みです。
大型×高機能フライシートのため、あらゆるシーンで快適に過ごせるでしょう。
こちらのタープを含め、ケシュアのタープは保証(通常使用に限る)付きなので、安心してお使いいただけます。
6.まとめ
「キャンプは楽しみだけど、タープを張るのが難しい」と感じている方も、コツやポイントを押さえればタープを設営するのは簡単です。
また、ご紹介した基本の張り方やアレンジの方法をマスターできれば、あらゆるアレンジを楽しめるでしょう。
快適な空間でキャンプやバーベキューなどを楽しむためにも、ぜひ本記事をお役立てください。
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