車の上に設置するルーフテントは、車内と屋根上スペースを有効活用でき、キャンプの快適性を高めるのに最適なアイテムです。
本記事では、ルーフテントの魅力や選ぶポイント、使用時の注意点を詳しく解説します。
キャンプギアを数多く取り扱う「デカロトン」おすすめの製品もご紹介しますので、ルーフテントの購入をご検討中の方はぜひ参考にしてください。
1. 車中泊を楽しむ|ルーフテントの魅力と注意点
キャンプで快適な車中泊を楽しむのに最適なルーフテント。
車の屋根の上に取り付けることから「ルーフトップテント」とも呼ばれています。このテントには多くの魅力がある反面、設置・利用に際して注意すべき点もあります。
1-1. ルーフテントならではの魅力
ルーフテントは、車の屋根上に設置した状態でキャンプ地へ向かえるため、通常のテントと比べ設営・撤収にかかる時間を短縮できます。 また、テントを車に積み込む手間を省けるうえ、テント関連の荷物が減るため、車内スペースをより広く活用できます。
さらに、ルーフテントは耐久性に優れており、設置したまま車を日常でも使用することができます。付け外しの手間やテントの保管場所の確保も必要ありません。
このほかにも、ルーフテントには以下のようなメリットがあります。
- 設営時に地面の凹凸の影響を受けない
- キャンプ地で地面を這う虫の侵入の心配がない
- 車内の蒸し暑さから解放される ※メッシュ加工やベンチレーション機能付きタイプ
- シートをフラットにできない車種でも快適に就寝できる
- 見晴らしが良い
- 高額なキャンピングカーを購入することなく、手軽にキャンピングカー気分を味わえる
さらに近年では、災害時に備えて避難場所での使用や簡易宿泊用として購入する方も増えています。
1-2. ルーフテント利用時の注意点
ルーフテントの利用に際して、注意すべき点は以下のとおりです。
- 重量があるため一人での設置は難しい
- 走行時、風にあおられやすい
- ルーフレール(荷物を積載するために屋根の両脇に付けられたレール)を搭載していない車には設置できない
- 車の耐荷重、製品と車種・ルーフレールの相性を確認する必要がある
一般的なルーフテントは、本体重量が60kg以上あるため、設置には最低3人以上の人員を確保できると安心です。
設置することで車高が高くなるため、運転時に風にあおられやすい点にも注意しましょう。
また、「ルーフレール付き」「耐荷重クリア」などの条件が揃っていることも重要です。
詳しくは次項で解説します。
さらに、ルーフテントの使用場所にも、注意が必要です。
- キャンプ場
- RVパーク(キャンピングカー旅行者を対象としたキャンプ場)
- 車中泊可能なサービスエリア・道の駅
- 私有地化されていない自然エリア など
ルーフテントの使用や車中泊が認められている場所を選び、それぞれの施設のルールを守って利用しましょう。
2. 後悔しないルーフテント選び|5つのチェック項目
ここでは、ルーフテント選びで押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。
2-1. タイプ
ルーフテントは、主に3タイプに分けられます。
タイプ |
特徴 |
メリット |
デメリット |
テント型 |
・キャンプで使用するドーム型テントのような形 |
・空間を広く確保できる |
・組み立て方がやや複雑なモデルが多い |
タワー型 |
・4本の支柱で支える長方形タイプ |
・組み立てやすい |
・天井が低くやや身動きが取りづらい |
シェル型 |
・ワンタッチで開閉可能な貝殻型 ・素材によりハード・ソフトに分けられる |
・設営しやすい |
・空間が狭いためファミリーでの使用には向かない |
ファミリーで使用するなら、広々と使えるテント型、ソロキャンプにはタワー型やシェル型がおすすめです。
大人数での使用の場合、2名がルーフテント、2名が車内というように分けて使ったり、ルーフテントを荷物置きに使ったりする方法も考えられます。
キャンプに同行する人数やキャンプスタイルに合ったタイプを選びましょう。
2-2. 組み立て方法
ルーフテントには、以下の4タイプの組み立て方があります。
タイプ |
特徴 |
手動式 |
・半分に折りたたまれたテントを開き、ペグを打って設営する |
半手動式 |
・ハンドルを手動で回し、テントを立ち上げながら設営する |
全自動式 |
・ボタンを押すと自動で立ち上がる ・初期設定が難しく、専門業者による設置が必要なモデルもある |
ダンパー式 |
・内部に取り付けられたダンパーの圧力によって自動で立ち上がる ・重量があるため、屋根上に設置するのに手間がかかる |
もっとも手軽に設営できるのは全自動式ですが、製品によっては、ご自身での設置が難しい場合もあります。
設置・設営のしやすさを考慮したうえで、最適な製品を選択しましょう。
2-3. 耐水性
ルーフテントは、設置したまま車を日常的に使用することを想定して作られているため、耐水性に優れた材質・構造になっています。
しかし、風雨や紫外線によって徐々に劣化することは避けられないため、できる限り耐水圧の高い製品を選びましょう。
雨の降り方 |
耐水圧の目安 |
小雨 |
500 mm |
通常の雨 |
1,000 mm~1,200 mm |
急な強い雨 |
1,500 mm~2,000 mm |
大雨や豪雨 |
2,000 mm以上 |
屋根上に設置したままにしておく場合は、耐水コーティングの劣化を加味して、耐水圧1,500 mm以上のモデルを選ぶと安心です。
また、定期的にメンテナンスとして防水加工をおこなうのも有効です。
耐水性が高いほど通気性が悪くなる傾向にあるため、ベンチレーション機能が備わっているか、窓部分をメッシュ素材に切り替えられるかなどもチェックするとよいでしょう。
2-4. 格納時の高さ
ルーフテントを選ぶ際は、設営時だけでなく、格納時の高さも確認しましょう。
ルーフテントの設置によって車高が高くなると、駐車場の高さ制限に引っかかるケースがあります。
一般的な立体駐車場の車高制限の平均は、200 cm~250 cmです。
ルーフテントと相性の良いミニバンやSUVなどは、決して車高が低い車種ではありません。
普段の生活に支障が出ないよう、日常的に利用する施設や自宅の車庫の高さを考慮して、ルーフテントの選定、設置の検討をおこないましょう。
2-5. 重量
自家用車に取り付け可能な重量であるかも、重要なチェック項目です。
ルーフテント使用時は、「本体の重量+体重」の重さが車に加わり、場合によっては100 kg以上の負荷がかかるケースもあります。
- 耐荷重が低い車
- 屋根上にものを載せることを想定していない車種
- 屋根が狭い車
- サンルーフ付きの車
- ルーフレール未搭載の車
- 軽自動車(ルーフテント設置可能な車種を除く)
上記の条件に当てはまる車へのルーフテントの設置で、屋根がへこむトラブルが発生しています。
例えば、「ジムニー(スズキ)」は、実際にルーフテントを設置して使用されている車種の一つですが、ルーフ上の耐荷重は一般的なルーフテントの重量を下回る40 kgです。
ルーフテントは、複数のレッグをルーフレールに装着する形で設置されるため、重さは分散されるものの、車に大きな負荷がかかることが想定されます。
また、ルーフレール付きで耐荷重をクリアしている車であっても、ルーフレールとベースキャリア(ルーフテントの土台)の相性が悪く、設置できない場合もあります。
耐荷重やルーフテントを設置した場合の耐久性、ルーフレールと製品の相性などをメーカーへ問い合わせるなどして、自家用車に設置可能か必ず確認しましょう。
3. 【デカトロンおすすめ】快適な車中泊を実現するルーフテント
【QUECHUA(ケシュア)キャンプ ルーフトップテント ROOFTOP TENT MH500 2人用】
237 cm×139 cmで広々使える、テントタイプのルーフトップテントです。
初期の取り付けは大人4人ほどで1時間程度、取り付け後の設営は5分ほどで完了します。
フライシートの耐水圧は2,000 mm以上、60 km/hの強風にも耐えうる耐風性も備えています。
表生地には、フランスで特許取得済みの、遮光性・遮熱性に優れた「FRESH&BLACK」素材を採用。
こちらは、約99%光を通さない素材となっています。
4面すべてがメッシュになるうえ、高さもあるため風通しがよく、真夏も快適に過ごせます。
フライシートを取り外せば、天井部もメッシュになるため、お子さまとの星空観察もお楽しみいただけるでしょう。
また、床面が車の側面に張り出したデザインのため、タープなしでも日陰を作れて大変便利です。
本体は45kgと比較的軽量ですが、過剰な負荷によるトラブルが起こらないよう、自家用車のルーフレールの耐荷重が75 kg以上、使用可能幅が78 cmあるかどうか、事前にご確認ください。
こちらのルーフトップテントは、春、夏、秋の3シーズンに適した製品です。
積雪時の使用はおすすめできないため、ご注意ください。
4. まとめ
ルーフテントは、快適な車中泊やキャンプを実現するための心強いアイテムです。
使用人数に合ったタイプや設営の手軽さ、耐水性、格納時の高さ、重量に注目して選び、キャンプライフを充実させましょう。
デカトロンでは、ご紹介したルーフトップテントのほか、利便性やデザイン性に優れたキャンプアイテムを多数取り揃えています。
詳しくは、公式サイトをご覧ください。