テニスはラケット選びが重要ですが、実は脚が大きな役割を果たすスポーツなので、シューズ選びも大切です。シューズはデザインやフィット感だけではなく、たくさんの種類があり、コートやプレースタイルに合わせて正しく選ぶ必要があります。状況に合ったシューズを履くと、怪我の可能性が減るだけでなく、1歩先のボールにまで手が届くようになることもあります。
デカトロンは、ATP世界上位ランカーを含む元プロテニスプレーヤーが監修するテニス用品ブランドARTENGO(アルテンゴ)を展開しています。今回の記事では「これからシューズを新調したいけれど、知識がなくて困っている」「今、伸び悩んでいる」という方に向けて、テニスシューズの種類や正しい選び方について解説し、初心者におすすめなアルテンゴの製品を紹介します。プレーのレベルをワンランク上げたい方はぜひ参考にしてください。
テニスシューズとその他のシューズの違い
「テニスシューズは他の運動靴やスニーカーとどう違うの?」「初心者に専用シューズは必要なの?」と思う方もいるかもしれません。その答えは、それぞれのスポーツの動きに関係しています。
例えばランニングはどうでしょうか。ランニングは地面を蹴って前に進む動きが基本なので、推進力や足にかかる衝撃をサポートしてくれるシューズが必要です。一方テニスは、前後、上下に加えて左右の動きがあるスポーツです。そのため、左右の激しいステップにも耐えられるように、アッパー(足の甲を包む部分)のサイドが強化されています。
他のシューズでテニスすると、指の付け根部分が破れてしまったり、イメージ通りの動きができなかったり、足をくじいてしまったりする可能性もあり危険です。テニスシューズは初心者・上級者関係なく必要不可欠なアイテムなのです。
さらにテニスシューズは、滑りやすい砂や土でできたコート用、グリップが効きやすい室内コート用など、プレーする場所によって最適なソール(靴底)が存在します。怪我を防ぎパフォーマンスを向上させるためには、プレーするコートに合ったソールのテニスシューズを選ぶ必要があります。
テニスコートの種類
ここからは、テニスシューズを選ぶ前に把握しておくべき、コートについて解説します。
テニスコートは「オムニコート」「クレーコート」「ハードコート」「カーペットコート」「グラスコート」の主に5種類があります。
■オムニコート
短い人工芝に薄く砂をまいたコートをオムニコートと呼びます。球速は遅く、バウンドが低くなるのが特徴です。水はけが良く管理しやすいため、日本では最も多いとされており、一般的によくプレーされるコートです。ただ世界的にはあまり普及しておらず、世界大会でオムニコートが使用されることはありません。オムニコートは他のコートと比べても滑りやすいので、グリップ力の高いシューズがマッチしています。
■クレーコート
クレーコートは土を重ねて表面に砂をまいたコートです。使用する土質によって球速や滑りやすさが変化します。また土がクッションとなり足腰への負担を減らしてくれる特徴があります。成長期の関節にも優しいため、小中高校にあるコートはほとんどがクレーコートです。ヨーロッパでは赤い、レッドクレーが多いです。オムニコートよりもさらに滑りやすいので、グリップ力の高いシューズが必須アイテムです。
■ハードコート
ハードコートは、名前の通り土台が固いコンクリートやアスファルトでできており、プロの試合でもよく使用されています。ボールがよく跳ねてスピードが出やすいため、俊敏な動きが求められます。俊敏な動きを繰り返すことで足腰への負担が大きくなるので、クッション性の高いシューズを選んでください。またオムニコートやクレーコートに比べて滑りにくく、「きゅっ」と音が鳴ることがあります。グリップ力の高いシューズを使用すると、グリップが強く効きすぎて転倒の原因となり怪我をする可能性があるため、使用しないことをおすすめします。
■カーペットコート
コンクリートにとても短い毛を敷き詰めた室内用の柔らかいコートを、カーペットコートと呼びます。インドアに多く、インドアテニススクールなどで多くみられます。クレーコートと同様に足腰に優しい地面ですが、グリップが最も強く効く特徴があります。ソールの溝に毛が入り込むことによって歩きづらいとすら感じるほどなので、オムニコートやクレーコート用のシューズは着用しないほうがよいと思います。カーペットコート専用のソールが平らなシューズがあるので、カーペットコートでのプレーが多い場合は、専用のシューズをお選びください。
■グラスコート
テニスの有名な大会の1つ、ウィンブルドン選手権で使用されているコートです。天然芝を敷いていますが、芝の管理が難しいため一般的にはほとんど見られません。
テニスシューズの正しい選び方
コートの種類で選ぶオールコート用のシューズもありますが、他にも考慮するべき部分はあります。それぞれのコートやプレースタイルに合う基準を知り、自分自身で選べるようになれば、さらにテニスが楽しいものになります。また、スキルUPのためにはもう1歩踏み込んだ選び方をおすすめします。
■コートの種類で選ぶ
テニスシューズの種類は、「オムニ&クレーコート(OC)用」「オールコート(AC)用」「カーペット用」の主に3種類があります。
OC用は、その名の通りオムニコート・クレーコートに特化した製品です。グリップ力を高めるためソールにこまかな凹凸(おうとつ)を施し、砂が敷かれた地面でも動きやすいように作られています。これによって1歩目を強く踏み込むことが可能になり、左右移動の切り替えも速くなります。
AC用はOC用よりもややソールの溝が少なく、ハードコートやカーペットコートに適しています。AC用のシューズはすべてのコートで使用が可能です。ただ、オムニコートやクレーコートではグリップ力が足りず、カーペットコートでは逆に効きすぎるため、最高のパフォーマンスを発揮するには、コートに合わせて専用シューズを用意するのがおすすめです。
また、カーペットコートは地面のグリップが強く効くため、AC用やOC用のようにソールに溝があるシューズを使用すると、地面の毛が溝に引っ掛かり転倒する危険性が高まります。カーペットコートでプレーするときは、ソールが平らなつくりをしている専用シューズをお選びください。
近年は天候に左右されないインドアテニスの人気とともに、カーペットコートが増加しています。カーペット用シューズを購入するコストが心配な方は、ソールが削れて平らになったテニスシューズを、カーペットコートで使うという裏技もあります。
■プレースタイルで選ぶ
テニスシューズは、モデルによってアッパーの硬さが様々です。強く踏み込んでハードショットを決めるタイプ、素早く動き回ってしなやかなに点を取るタイプなど、プレースタイルによって、向いているシューズが異なります。
アッパーが硬くてガッシリとしたシューズは、クッション性が高く、横の動きに強いのが特徴です。重くて安定感があるので、ハードショットを打ちたい方はアッパーが硬いシューズを選ぶと、パフォーマンスを向上させられます。
一方アッパーが柔らかいシューズは、軽くてグリップが効くのが特徴です。クッションが少なく速く踏み出せるので、前後のフットワークに向いています。素早く動くスピード感のあるテニスをしたい方は、こちらがおすすめです。
またシングルスか、ダブルスかも判断基準になります。シングルスメインの場合は、左右への動きが頻繁になるのでガッシリとしたシューズを、ダブルスメインの場合は、素早さが求められるため柔らかなシューズを履いてください。
■ソックスを履いて試し履きをする
シューズのサイズを決める際は、ソックスを履いた状態での試し履きが大切です。足のサイズよりも0.5cm大きいシューズを選び、かかとをしっかりと合わせて紐を結んでください。履いた際にしっかりと固定され、かつ足の指に圧迫感がなければサイズが合っています。人間の足は、午前よりも午後にむくむ傾向を持っているため、試着の時間帯は午後~夕方がおすすめです。
・足のサイズの測り方
1.30cm定規を壁に垂直に設置する。
2.履きなれたソックスを履いて、かかとを壁につけ、定規の上に足を置く。
3.つま先の部分に本などを置いて、壁からの距離を測る。
4.0.5~1.0cm大きいサイズを選ぶ。
(例:24.7cmだった場合、25.5cm~26.0cmが最適サイズです。)
本来であればオンラインで購入する場合は、試し履きができないのですが、デカトロンではそんな不安を軽減できるように、室内での試し履きであればサイズ間違いによる、365日間返品保証をしています。返品送料はデカトロン負担なので、サイズを確認して自分に合うサイズを購入していただけます。ぜひ一度試してみてください。実店舗では知識豊富なスタッフもいるため、分からないことがあれば気軽に声をかけてみてください。
初心者向けのテニスシューズとは?
初心者がテニスシューズを選ぶ場合は、どこのコートでも使用できるオールコート用で対応できると思います。ただし、オムニコート中心・クレーコート中心など、あらかじめプレーする場所が分かっている場合は、コートに合ったシューズを履くことで動きが変わり、プレーに関わるため、専用シューズをおすすめします。最初はテニスに使う筋肉が十分に発達していない場合が多いので、動くときにパワーが必要なアッパーが硬いタイプのシューズよりも、動きやすい柔らかなシューズの方が足になじみやすく、履きやすいでしょう。
テニスシューズは5,000円程度~2万円程度までの金額に幅があるため「どれくらいの値段のシューズを買えばいいのか」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。テニス初心者には1万円程度のシューズをおすすめします。1万円以上のシューズは軽さやクッション性など、何らかの機能が突出していることが多いです。ある程度自分のプレースタイルを理解してから購入することで、効率的にスキルアップさせられます。
テニスに本気で打ち込みたい方は、コートに合わせて複数シューズを用意するものです。デカトロンのオリジナルブランドARTENGO(アルテンゴ)の製品は、元世界ランカーが監修しているため、品質には自信があります。5,000円以下の製品も数多く取り揃えているので、コストパフォーマンスを大切にしながら、高機能なシューズを手に入れたい方はぜひ検討してください。
初心者におすすめのテニスシューズ
ここからは、初心者に向けたARTENGO(アルテンゴ)のおすすめシューズを紹介していきます。
キッズ、レディース、メンズすべて揃えているため、親子やカップル、夫婦でテニスを始めたい方も、ぜひ参考にしてください。
■ マルチコート TS160 メンズ
ソールやアッパー、つま先、履き口に至るまで厚手の素材を使用したシューズです。しっかりと足首をホールドする安定感が自慢の製品で、練習中の足への負担を軽減してくれます。
片方350g台と非常に軽く、動きやすさも兼ね備えた初心者向けのモデルです。カラーはスノーホワイトとブラックの2種類があり、どちらもシンプルなデザインなのでどんな色のウェアにも合わせやすいのが特徴です。サイズは24.5~28.5cmまで幅広く展開。5,000円以下で購入できるため、シューズを複数購入したい方にもおすすめです。
■ TS 160 レディース
TS160のレディースモデルです。こちらもソール、アッパー、つま先、履き口まで厚手の素材を採用しています。特にソールは幅が広く、安定感があります。また通常のテニスシューズよりも、サイドが補強されているので耐久性が高く、スプリットステップなどの横の動きも違和感なく行えます。サイズ展開は22.5~25.5cmで、カラーはスノーホワイトの1種類。重さは男性モデルよりもさらに軽い片足300gです。オムニ、クレー、ハードなどコートを選ばずに使用できるため、多くの女性初心者プレーヤーにおすすめです。
■ TS160 キッズ
TS160は大人だけでなく、キッズ用の製品も展開しています。大人用モデルとは異なり、お子様が一人でも脱ぎ履きしやすいよう、面ファスナーと伸縮性がある靴紐で固定するシューズです。
アッパーの通気性が良く、テニスはもちろん、通学や体育の授業など、多くのシーンで使用しても蒸れにくく、活発なお子様に最適です。ソールにはノンマーキング機能と呼ばれる、床に靴の色や傷跡がつかない加工を施しているため、激しい動きをしても安心です。つま先の補強も行っているので、ダッシュ時の踏み込みなどで足をくじく心配もありません。
サイズは18.5cm~24cmで、カラーはブラックとホワイトを展開(※ホワイトは17.5cm、18 cmのサイズもあります)。性別を問わないシンプルなデザインです。
ブラックは炎のようなオレンジ色のあしらいを各所に施した格好いいデザインで、男のお子様にも人気です。
まとめ
テニスは前後、上下、左右の動きが激しいスポーツです。ラケットやウェア、練習道具はもちろん大切ですが、「足ニス」と呼ばれるほどシューズが非常に大切なアイテムの1つです。
初心者の方は「最初のうちは手持ちのスニーカーで代用しよう」と考えがちですが、テニスならではの動きに耐えられるよう補強したテニスシューズとスニーカーは、似て非なるものです。テニスシューズは履くだけで動きが良くなり、かんたんにパフォーマンスを向上させられるアイテムでもあるため、初心者こそぜひ導入してください。コートによってシューズに向き不向きがあるので、どのシューズを選べばいいか迷った場合は汎用性の高いオールコート用がおすすめです。
今回紹介したARTENGO(アルテンゴ)のテニスシューズは、シンプルなデザインとお手頃な価格、機能性の高さから人気の高い製品です。他のシューズも、ユーザーに快適な履き心地を提供し、安定したプレーを実現するための研究を重ねた品質の高いものばかり。開発チームは多くのレーヤーの足をスキャンし、プレー中の足の動きを解析した上でデザインしています。
子供から大人まで性別問わず様々なシューズを開発しているため、シューズ選びに悩んだ際はぜひARTENGO(アルテンゴ)を検討してみてください。