子供に自転車を購入する際には、同時に子供用ヘルメットも選んであげる必要があります。
平成20年6月には、幼児及び13才未満の児童に対するヘルメットの着用努力義務が施行されました。
やはり安全に楽しく自転車に乗るためには、子供用ヘルメットは必要です。しかしながら、子供用ヘルメットの種類はさまざまで、何より子供の頭のサイズに適したヘルメットを選ぶことに難しさを感じる人も少なくありません。
そこで今回は「子供用自転車ヘルメット」をテーマにしてみました。サイズの測り方・ヘルメットの種類・おすすめヘルメットについて、詳しくまとめていきます。
By デカトロン編集部
【1. なぜヘルメットが必要なのか】
道路交通法第63条の11によると、「13歳未満の子供に対して保護する責任のある者は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない」となっています。
この法律が取り決められた背景には、自転車死亡事故の約7割の人が頭部に致命傷を負ったことが原因で亡くなっている事実があります。
自転車はとても便利な乗り物ですが、一歩間違えれば命を落としてしまう事故にもつながる乗り物です。
お子様が嫌がるからヘルメットをしないで自転車に乗車させるのは、法律的には保護者としての責任を果たしていないとみなされますので注意してください。
子供用自転車ヘルメットは自転車と同じタイミングで揃えるべきアイテムです。サイズを測るのは難しいかもしれませんが、子供の頭に合うサイズのヘルメットを準備しておきましょう。
(参考:警視庁 交通総務課 交通安全対策第二係)
【2. 子供用自転車のヘルメットを選ぶときの4つのポイント】
子供用自転車のヘルメットを選ぶ際には、4つのポイントを押さえておくと非常に役に立ちます。
■買い替えを前提として、現時点で安全に使えるものを選ぶ
最初のポイントは、買い替えを前提として、現時点で安全に使えるものを選ぶことです。
子供用の自転車を購入する前に、保護者が運転する自転車に乗っていた場合はすでに子供用ヘルメットを持っているご家庭もあるはずです。
しかしながら1才や2才の時に使っていた子供用ヘルメットを、自分で自転車を運転できるような年齢になっても使い続けるのはサイズ的に問題があります。
子供の頭の大きさは成長と共に確実にサイズアップしていくため、年齢に合ったヘルメットが必要なのです。
・予想できる買い替えのタイミングは2回
1才~6才までの間に、子供用ヘルメットの買い替え時期は、少なくとも1回、個人差がありますが2回来る人もいます。
まず1回目のタイミングは、自転車の練習を始める3才の時です。
1才~3才の間に子供の頭のサイズは、個人差はあるものの6cmほど大きくなると言われているため、ヘルメットが合わなくなってきてしまいます。
2回目は、3才から6才の間のタイミングです。
成長には個人差がありますし、ヘルメットが合わないことを不快に感じる度合いも人それぞれですが、3才~6才の間に頭のサイズは6cmほど大きくなるため、買い換えのタイミングが来るお子様がほとんどです。
そのため子供用自転車ヘルメットを選ぶ際には買い替えを前提として、現時点で安全に使うことができる商品を選ぶことをおすすめします。
■子供の頭の平均的なサイズを知る
一般的に帽子や子供用自転車ヘルメットは、年齢と頭のサイズごとに分けられています。
子供の頭の平均的なサイズを知っておくことで、現時点で適した商品を選べるだけではなく、何才頃まで使用できそうかという予想を立てることもできます。
以下に、子供の頭の平均的なサイズをまとめています。
■日本人の頭の平均サイズ
0ヶ月~3ヶ月 | 40~42cm |
3ヶ月~6か月 | 42~44cm |
6ヶ月~1歳 | 44~46cm |
1歳~1歳半 | 46~48cm |
1歳半~2歳 | 48~50cm |
2歳~3歳 | 50~52cm |
3歳~4歳 | 50~52cm |
4歳~5歳 | 52~54cm |
5歳~6歳 | 54~56cm |
6歳~8歳 | 56cm |
8歳~10歳 | 57cm |
10歳~12歳 | 58cm |
■子供の頭のサイズの測り方を知る
子供の頭の平均的な数値だけで子供用自転車ヘルメットを選んでいくのではなく、実際にお子様の頭のサイズを測ることが大切です。
準備するものは、メジャー。メジャーがない場合は、紐と定規を準備して下さい。
・メジャーの場合
1.メジャーを頭にぐるりと回す。
2.おでこの一番高いところ・耳の付け根・後頭部の一番高いところの3点を通るように、メジャーを調整する。メジャーにたるみが出ないように、ピンと伸ばした状態で測りましょう。
・紐の場合
1.紐を頭にぐるりと回す。
2.おでこの一番高いところ・耳の付け根・後頭部の一番高いところの3点を通るように、紐を調整する。
3.しるしをつける。
4.しるしをつけた部分までの長さを定規で測る。
意外と子供の頭のサイズを知らない保護者の方も多く、子供の成長によるサイズアップを実感していないケースも珍しくはありません。
身長や体重の増減と同時に頭のサイズも定期的に測定することがおすすめです。
■実際に試着できるお店で選ぶ
子供用自転車ヘルメットを購入する際は、試着できるお店を選んで下さい。
子供は大人以上に「かぶり心地」が重要で、少しでも不快に感じてしまうと性能が優れたヘルメットでもかぶらなくなってしまいます。
そこで、実際にかぶってもらいお子様にかぶり心地を試してもらうことが大切になります。
インターネットで購入する場合には、返品可能なショップで検討して下さい。
ちなみにデカトロンでは返品・交換サービスを用意しておりますのでご安心ください。
購入時点で不良個所があった商品だけではなく、試着してみてサイズが合わないと感じた場合や想像していたものと異なる場合でも対応いたします。
ネットショッピングを利用する際に「サイズの不一致」に不安を抱かれるお客様も多いのですが、その際には複数サイズを注文して、商品到着・試着後にサイズの合わなかったものだけを返品する方法も可能です。
毎日安全に使う子供用自転車ヘルメットだからこそ、お店として万全の態勢でお客様がお買い物しやすいサービスを提供しております。
参考:ご利用ガイド | デカトロン日本公式オンラインストア (decathlon.co.jp)
上記の4つのポイントを押さえておくだけで、子供用自転車ヘルメット選びで失敗するリスクをグンと減らすことができます。
お子様は見た目のデザインで子供用自転車ヘルメットを選びがちですが、一番大切なのはいざという時に大切な頭部を守ることができるかどうかです。
最初にご紹介した4つのポイントは、子供用自転車ヘルメットを選ぶ上でとても大切です。これらを踏まえた上で、お子様に合うものを選定していきましょう。
【3. 子供用ヘルメットの種類】
子供用自転車ヘルメットは、大きく分けて「ソフトシェル」と「ハードシェル」の2種類があります。
販売店や子供用自転車ヘルメットを取り扱うお店にはたくさんの商品が並んでいますので、商品を選定していくにあたって、まずはどちらのタイプにするかを決めておくことをおすすめします。
■軽量だけど品質は確か!ソフトシェル
シェル部分が軽量でありながら、耐衝撃性に優れているポリカーボネイトで作られています。ヘルメットの縁部分であるライナーも、軽い素材の発泡スチロールで作られているので、ソフトシェルは全体的にとても軽いのが特徴です。
軽量ではありますが、厳しい試験をクリアしたものが商品となっているため品質も心配ありません。
保護者の方の自転車に同乗するケースが多い低年齢児は、軽量でかぶりやすく首への負担も少ないフトシェルが人気です。
■少し重さはあるがとても頑丈!ハードシェル
ハードシェルはその名の通りソフトシェルと比較すると、若干重さを感じます。
シェル部分は耐衝撃性に優れている上に、プリント性能にも優れる樹脂として評価されているABS樹脂で作られています。
ハードシェルはとても頑丈な作りなので、お子様が自分で自転車を運転する際におすすめのモデルです。
日常で自転車に乗るだけではなく、スポーツとして自転車に乗る場合にも適しています。
子供用自転車ヘルメットは大きく分けて2つの種類に分かれているので、商品を選定していく段階の前情報として知っておくと役立ちます。
実際にお子様に着用してもらい、かぶりやすい方をえらんであげるのもポイントです。どんなに性能が良いヘルメットでも、着用してもらえなければ意味がありません。
ハードシェルは初めてヘルメットを着用するお子様にとっては、少し重く感じられ、嫌がってしまう可能性もあります。
そのような場合はソフトシェルタイプの自転車ヘルメットから着用し、買い替えのタイミングでハードシェルタイプを選ぶ方法もあります。
【4. 自転車用ヘルメットを子供に使う際の注意点】
子供用自転車ヘルメットを購入しただけで、満足してはいけません。
正しく装着しなければ、いざという時にしっかりと頭を保護できません。適切に装着しないと怪我から身を守りきれなくなってしまいます。
子供用自転車ヘルメットは、保護者の方が正しくかぶせてあげるだけではなく、お子様と一緒に確認をしておくことが大切です。
■子供用ヘルメットの正しいつけ方を身につける
子供用自転車ヘルメットを着用していても、おでこが出ていたり、ヘルメットがグラつく場合は転倒時にきちんと頭を保護できません。
転倒や事故から身を守るためにもポイントを押さえて、正しくヘルメットを着用していきましょう。
・ヘルメット着用前に調整をする
ヘルメットを着用するとすぐに自転車で走りだしたくなってしまうお子様もいるので、着用前に「自転車ヘルメットを調整する時間」を意識的に設けるようにしてください。
ヘルメット着用前に、以下の部分を調整しましょう。
・耳部分の2本の紐が交差する三角の部分に、きちんと耳が来るようにする。
・あごとあご紐の間は、きつく締めすぎず、また緩すぎることなく。指1本分の余裕。
・ヘルメットが頭にフィットするように、後方のアジャスターを調整する。
外すときなどにずれてしまっている可能性もあるので、自転車に乗るタイミングで毎回調整しなおすのが望ましいです。
・ヘルメットをおでこが出ないように深くかぶる
調整したヘルメットを深くかぶりましょう。ヘルメットの前部分が眉毛の上あたりにくるように着用するのが正解です。せっかくサイズが合っていても、うまくアジャスターを調整しても、浅くかぶってしまうと意味を持ちません。正しい位置で着用するようお子様にしっかりと伝えてください。
・耳がきちんと出るように紐を整えて留める
調整済みの耳部分の紐が、耳に重ならないようにして、紐を留めます。
・ヘルメットの水平を確認する
ヘルメットが斜めになっていないかどうかを確認の上、水平を意識して着用してください。
おでこが全部出ていたり、右か左のどちらかに偏った状態では、正しく着用しているとは言えません。
これらが、子供用自転車ヘルメットの正しい着用方法です。すべてのポイントをしっかりチェックしてからお子様を自転車に乗せてください。
実は着用前のヘルメットの調整が最大のポイントになります。
子供の成長やその日の髪型・前回使用時の脱ぎ方などによって、一度調整したヘルメットもずれてしまう恐れがあります。ついつい面倒になって忘れがちになりますが、小まめに調整するべきです。
■ヘルメットの定期点検を行う
自転車ヘルメットを子供に使う際の2つ目の注意点は、定期点検を行うことです。
ヘルメットの外側と内側の両方に凹んでいる部分はないのか、紐は外れやすくなっていないかなどを定期的に確認してください。
ヘルメットはいざという時に大事な頭を守るためのもの。その役割をいつでもしっかりと果たしてもらえるように、子供用自転車ヘルメットの定期点検は欠かさずに。
また定期点検を行うことで、ヘルメットの劣化や故障・サイズアウトにも気が付きやすくなります。子供用自転車ヘルメットは消耗品と考えて、定期点検で欠陥やサイズ不適合に気が付いたら、適切なサイズのものに交換しましょう。
【5. デカトロンで販売している子供用自転車ヘルメット】
子供用自転車ヘルメットの種類や選び方のポイントを踏まえた上で、デカトロンで販売しているおすすめ商品をご紹介します。
お買い求めになりやすい価格帯なのに、機能性や耐衝撃性に優れた自転車ヘルメットを厳選しました。
■初めての自転車走行に|B'TWIN(ビトウィン) サイクリング ヘルメット 500 キッズ
初めて自分で自転車を運転するお子様におすすめなのが、軽量性に優れているだけではなく、しっかりと頭部を保護してくれる「サイクリング ヘルメット 500 キッズ」です。
サイズは、XS(48‐52)・S(53-56)の2種類があり、3才~10才までのお子様に対応しているモデルになります。
発泡ポリスチレン(EPS)を使用した製防護シェルは、欧州安全規格EN1078準拠しており、耐衝撃性と軽量性はバッチリです。
XSサイズはわずか200g・Sサイズは220gなので、首に負担をかけることなく、ヘルメットをかぶることができます。ヘルメットの背面にあるダイヤルで、頭のサイズに合わせて簡単に調節できるので、子供でも扱いやすいと評判です。
この商品はお手ごろな価格での販売となるため、買い替えを前提とした初めての自転車ヘルメットに最適です。まずどんなヘルメットがいいのか、お悩みの方はこちらのヘルメットから初めてみてはいかがでしょうか。
■ティーン向けはこちら|BTWIN (ビトウィン) サイクリング ヘルメット520
【6. まとめ:子供の自転車用ヘルメットの選び方とは】
今回は「子供用の自転車ヘルメット」をテーマに、ヘルメットの選び方や頭のサイズの測り方などをお伝えしました。
もう一度、子供用自転車のヘルメットを選ぶときの3つのポイントをおさらいしましょう。
ポイント1.買い替えを前提として、現時点で安全に使えるものを選ぶ
ポイント2.子供の頭の平均的なサイズを知る
ポイント3.子供の頭のサイズの測り方を知る
子供用自転車ヘルメットは、お子様の頭の形や大きさに合っているものを購入するのが大前提です。なかなかフルオーダーメイドとはいかないでしょうから、子供の年齢ごとの平均的な頭のサイズを知りつつ、お子様の頭のサイズに合ったヘルメットをお選びになって下さい。
また、購入して満足してはいけません。
せっかくぴったりの子供用自転車ヘルメットを購入することができても、正しく着用できなければ、ヘルメットの意味がありません。
自転車に乗る時には、まずはヘルメットの調整をしてから、おでこが見えないように深めにかぶりましょう。
安全に自転車に乗るためにも、ヘルメットは必要不可欠なアイテムです。
身長や体重が増えておくのと同様に、頭のサイズも徐々に大きくなっていくので、子供用自転車ヘルメットは買い替えを前提にして選んでいくようにして下さい。